2015年11月24日火曜日

サマースクール(Intensive English Program)

こんにちは、Class of 2017のK.H.です。ブルーミントンではちょうど一昨日初雪が降り、本格的な冬の訪れを感じさせます。今回は、サマースクール「Intensive English Prgram」について書きたいと思います。

Intensive English Program (IEP)

1.コース概要

インディアナ大学では語学留学者向けの短期の英語学習プログラム「Intensive English Program」を設けており、受講者のレベルに応じて複数のコースが用意されています。そのなかでもMBAおよびLLM合格者に対しては、それぞれ専用のコースを用意しており、私も今年6月から7週間のあいだ同プログラム内で、MBAの同級生たちと一緒に授業を受けることが出来ました。

授業は午前9:05から午後1:10と短いのですが、それなりの量の個人課題やグループワークが課せられ、生活のセットアップと合わせて、慌ただしい生活となりました。生徒はおよそ10人で、日本人のほか、台湾人、中国人、韓国人、タイ人が参加しました。

2.クラス内容

a.MBA Interpersonal Comm

日常英会話、ビジネス英会話、アメリカでのビジネスマナーについて学ぶ講座です。またWritingの課題も課され、ビジネスEメールなどについても学ぶことが出来ます。長所としてはアメリカの慣習について実地で学ぶことが出来たという点、逆に短所としては英会話を学ぶ場でありながら、あまり一人一人が発言する時間は多くなかったという点です。特に興味深かったのは、日米でのマナーの違いです。例えば日本では名刺を非常に丁重に扱いますが、アメリカでは投げて机の上で滑らせながら渡すことなどもあるようです。

b.Presentations

タイトルのとおりプレゼンテーションの練習を行うのですが、それ以外でも宿題としてビジネスニュースを聞いておき、それについてディスカッションを行ったりしました。プレゼンテーションのテーマは、幅広に課されており、「企業に対する戦略提案」や「最近のビジネスに関するトレンド」等がありました。我々のチームは、当時大きな話題となっていたギリシャ債務危機を取り上げ、歴史的背景や各国や諸団体の動き、今後の予想などを披露しました。教壇の後ろではなく前に立ち、大画面にスライドを映しながら身振り手振りを交え立ちプレゼンテーションを行うのは、ネイティブにとっても訓練が必要なことであり、そうしたアメリカ流のプレゼンのやり方にMBAの前に触れることができ、非常によかったです。

c.Studies 

タイトルからは分かりにくいのですが、ケーススタディの授業です。「THE CORNER OFFICE」という、多数のCEOへのインタビュー結果から見えてくるビジネスパーソンに必要な素養をまとめた本と、「100 GREAT BUSINESSES」という特に大きな成功を収めた企業についてその成り立ちから解説した本を扱います。これらをもとにケーススタディを行っていくのですが、面白かったのは生徒はディスカッションに参加するだけではなく進行役も行うということです。事前にいくつかの質問を考えておき、クラスに対して投げかけ、その回答を一つ一つ踏まえながら全体として結論を考えていく、というのは非常に良い訓練になりました。

3.クラス外の機会

Intensive English Programでは授業以外でも英会話を行う参加自由の機会を提供してくれました。毎週火曜の「English Table」では教師らと昼食を取りながら会話を行いますし、毎週水曜の「Coffee Hour Socials」では軽食を取りながら生徒同士が自由に会話の訓練を行います。また毎週土曜では「Saturday Morning Classes」では3時間英会話を行います。これらの授業はすべて無料で、また家族の参加も認められています。

4.全体的な感想

インディアナ大学のMBA前英語学習プログラムは他校に比して期間が長く、その分良く学ぶことが出来ました。MBAに特化したプログラムであったのでプレゼンやケーススタディの練習が出来たこともプラス材料です。またMBAコース内外でも友人を作ることができました。台湾人、中国人、韓国人、タイ人のほかサウジアラビア人、コロンビア人、トルコ人、ラオス人、モンゴル人の友人らとバーベキューをやったりもしました。ここで出来た友人はMBA生活が始まってからも特に親しくさせてもらっています。

またMBAコースが始まると一気に生活の慌ただしさが増していきます。事前の生活のセットアップを進め、生活に慣れる、という点でもこうした期間はありがたいものでした。

MBA受講に際してはサマースクールを併せて検討される方も多いかと思いますが、私自身は参加して正解だったと感じています。


※記載した情報は2015年6月から7月にかけてのIEPの情報ですので、年度によっては変更もあると思います。実際、以前はお昼休憩を挟んで午後3時くらいまで授業があったそうですが、私の代ではお昼休憩なしで1時10分まででした。

2015年11月1日日曜日

アントレ・イノベーション系(Entrepreneurship&Innovation)の学びについて

こんにちは、Class of 2016のS.M.です。Bloomingtonは少し冷え込んできた感じですが、まだまだ冬本番はこれからというところです。たまたまネタを思いついたので、レストランの記事に続き、もう一件投稿します。

今年も、1月出願に向けてアプリカントの方からお問い合わせをいただいているのですが、去年、今年とアントレ・イノベーション(Entrepreneurship&Innovation)に関するお問い合わせを何件かいただきましたので、過去の情報をまとめつつClass of 2016の体験も交えてアップデートしたいと思ってこの記事を書くことにしました。

KelleyでのEntrepreneurshipへの関わり方としては、以下のようなものが考えられます。
  1. Entrepreneurship系のクラスを取る
  2. Entrepreneurship Academyに所属して活動する
  3. クラブ、ケースコンペティションなど課外活動に参加する
 以下、順に説明していきます。
 

1. Entrepreneurship系のクラスを取る

基本的に自分のMajorに関係なく授業は選択できますので、Entrepreneurship & Corporate Innovation Majorを目指すかどうかに関係なく、興味に応じて様々なEntrepreneurshipのクラスを取ることができます。過去の参考記事はこちら


W574 Corporate Entrepreneurship and Innovation

企業内におけるEntrepreneurshipをどのように活性化するのか、という課題を扱います。まず、Innovationとは何かという問題設定から始まり、EntrepreneurshipとCorporate Strategyの関わりや従業員のEntrepreneurial activityを活性化するための環境づくりなどを学びます。Dr. K(アントレ系の有名教授)のパワー溢れる講義を通して、将来、自分が企業のマネージャとなった場合に、自分の部署からInnovationを生み出すために必要となるフレームワークとその使い方を学びます。(Class of 2016, S. M.)

W508 Social Entrepreneurship and Economic Development

社会起業家に必要なマインドとアイディアの生み出し方等と学ぶ授業です。起業を行うにあたってのアイディアのブラッシュアップの仕方であるDesign Thinkingの理論や、教授独自のSocial Entrepreneurshipに関する研究論文等を読んだ上で、チームを組んで実際の社会問題に注目し、それについてのソリューションを提案します。実際に社会問題に苦しむ人々のところへインタビューを行なったり、最後のプレゼンも、パワーポイントのプレゼンテーションだけではなく、投資家へのプレゼンのような形式で模型やパネルを作ったりと、実際の社会起業家が行うであろうプロセスを体験することができる授業です。(Class of 2016, M. I.)

W511 Venture Strategy

スタートアップにおけるストラテジーをケースベースで学ぶ授業です。起業家は利益を追求すべきか、それとも、支配権を追求すべきか、失敗をどう扱うべきか、どうすれば成長を加速できるか、従業員感情をどう扱えばいいのか、などスタートアップが立ち上がり成長していく過程で生じてくる問題について学びます。(Class of 2016, S. M.)

2. Entrepreneurship Academyに所属して活動する

過去の記事にもEntrepreneurship Academyに関する記載があるのですが、若干状況が変わっていることもあり補足します。
・2015年現在、Entrepreneurship Academyは2年生のみが選択できるアカデミーになっており、入学当初の1年生は選択できません。
・主な活動内容として、Academy Trekとしてシリコンバレーのスタートアップ、インキュベータやアクセラレータを訪問しネットワーキングを行ったり、ビジネスアイデアをベンチャーキャピタルの役員を前にプレゼンするなどしています。

3. クラブ、ケースコンペティションなど課外活動に参加する

Kelleyには様々なクラブがありますが、Entrepreneurshipと親和性の高いクラブとして、High-tech Club, Net Impact Clubなどがあります。これらのクラブを通して、地域の会社の支援に関わったり、ケースコンペティションに参加することもできます。
もう一点、補足しますとアプリカントの方からいただく質問の中に、Entrepreneurshipに関してインディアナ大学の他学部との関わりはありますか、というものがあります。お答えとしては、公式な連携プログラムというのはないのですが、希望されるようでしたら企業へのコンサルティングプロジェクトやケースコンペティションなどに積極的に参加することで、結果的に他学部の学生とも一緒にプロジェクトに取り組む機会が得られます。

以上、Kelley School of BusinessでEntrepreneurshipを学ぶ機会について説明してきました。興味が深まり、さらに具体的な情報や在校生の生の声を聞きたい方はぜひご連絡ください。