2017年9月3日日曜日

Finance専攻と授業紹介

こんにちは。J.Kです。
長い夏休みも終わり、秋学期が始まりました。改めてElectiveは、Coreよりも質・量含め大変だと実感する毎日です。Coreは学校からチームを組まされはしますが、課題は個人提出が多く、逆にElectiveは、自分でチームを組みます。春学期は日本人らしいおしとやかさが出てボーっとしているといつの間にか”フリーライダー”のメンバーとしかチームを組むことができず、組んだチームを離れてなぜか元のコアのメンバーと一緒に宿題をやっているました。秋学期からはメンバー選定(このやり方がいいのかも悪いのかわかりませんが。だめなメンバーとはノーともいえるようになりました。)、教科書の一括購入、宿題の進め方も自分が主体になって進めているので、だいぶペースがつかめるようになってきました。

KelleyはFinanceのランキングは残念ながらとても低いのが実情です。講義の中身ですが、どの教授にも通じて言えるのが、どの科目も丁寧に何度も何度も良くも悪くもを学んだことの復習をしてくれる印象があります。中には中間テストの出来が悪かったので、また同じ内容をやるという教授もいるぐらい生徒の理解度を優先してくれます。ここら辺りは、さすがTeaching excellence で常に1位となっているだけあると思いました。目新しい視点や教授の研究に即したFinanceを教えるというより、企業の実務に即した指導、基礎を重視しています。来年には実務に即した新しいコースが4つ新たに加わり、今から履修するのが楽しみです。


KelleyのFinanceは大きく分けて、Corporate Finance と Investment Banking 分野に選択科目をが分けることができるかと思います。Corporate FinanceはM&A, 企業価値を中心に学び、Investment Bankingはその名のとおり、投資銀行に必須な知識で市場理論からオプションを学びます。KelleyのFinance 専攻の学生は、卒業後Corporate Finance ポジションにつくことが多く、どちらかといえば、Corporate Financeが強い印象があります。以下、Corporate Finance系授業中心に紹介します。


F540  Firm in Capital Market
Corporate Finance の必修科目。EVA手法を紹介する授業で、私が在籍している会社では、同手法を使うことがなかったので、おもしろく授業を受けさせていただきました。日本では、花王が採用していることで有名なEVAですが、それをファイナンスバックグラウンドがない人でもわかるように理論の解説→理論の実務応用説明→ケースの宿題→ケースの回答とうまいこと授業が組み込まれていました。ケースは事業にValueとは何か?投資意思決定に必要なコストとは何か?なぜそのコストが必要でそのコストが不要なのか?なぜ、なぜと生徒に毎回問いかける授業でしたので、Finance理論の理解が始めてできました。(恥ずかしながら私は計算が出来ても理論がわからない人だったのです!!)チームメイトと宿題をやりながら議論してときも、なんとなく自分の中で分かっていたことを理論化体系化して、数字で正しく伝えられた時の喜びは何とも言えないものではじめてわかった!と思えた瞬間でした。教授はインド人で年間通じてこの授業を教えており、非常に教育熱心で質問にもWelcomeでした。EVAを使わない会社の人でも他のMajor専攻の学生にもお薦めしております。


F526 Derivative Securities
Kelleyらしい授業かつ教授なので紹介。グループ課題がないめずらしい授業なのですが、その分生徒1人1人の理解度を重視しています。内容は、デリバティブの基礎ですが、投資銀行のバッググランドがない生徒でもついていけるよう工夫がされています。毎回の授業終了後のコンセプトチェックとそれへの解説、各課題に関する質問を投稿できるスレッドの作成、毎週ある課題に関する補講クラス等非常に教育に熱心でさすがTeaching Qualityが高いと言われるだけあると思いました。生徒への質問もとても早く返してくれる上に補講では全員同じ回答にたどり着けるまでやってくれるので、私のようなデリバティブを名前だけ知っていた人にも大変丁寧に教えてくれます。課題の質問も計算だけに終わらないよう、実際に過去あった出来事に基づいた教授オリジナルのケース問題が含まれており、”教室では理論、課題は実務”ときっぱり分けているので、理解度が増します。内容はあくまで”基礎”なのですが、その基礎を徹底的に教えて実務に活用できるようにするKelleyらしい授業だと思いました。

F548 Corporate Governance & Restructuring
理論を授業の最後に プレゼンとして生徒が発表する授業はアントレ、マネジメントなどの授業ではありますが、ファイナンスでもやるのはびっくりしました。生徒が投資銀行・コンサルティングファームになって、調べた企業への買収やLBO等を提案するといったもので、非常に新鮮でした。定量的な価値評価はもちろんのこと、いかに論理を組み立てて定性的に妥当性を説明するかも非常に重要なファクターとなっており、ファイナンスの営業を疑似体験できたのは、とても面白かったです。

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