2014年7月2日水曜日

Kelleyでのマーケティングプロジェクト!

こんにちは、Class of 2015DTです。
Kelleyでは、5月のFinal Weekを終え、長い夏休みに入っています。この時期、私費学生の方はインターンシップに精を出しているのですが、企業派遣の私はインターンシップが出来ないため、全米の各地へ旅行したり、地元で英語力を落とさないように個別レッスンを受けたりしています。最近は、地元でインターンシップの代わりに何かボランティアでもできないか物色しています。

さて、今回は春セメスターのなかで3か月半にわたり頑張ったマーケティングのプロジェクトについて紹介させて頂きます。

Kelleyでは、所属するアカデミーにもより異なりますが、春セメスターで数か月にわたり、特定のクライアント向けの長期コンサルティングプロジェクトに多くの学生が携わります。私は、1月から4月の最終プレゼンテーションまで某化学大手企業グループの農薬ビジネスについて、マーケティングプロジェクトに携わりました。

クライアントは、グループ全体で約6兆円のグループ会社です。農薬ビジネスを手がけ、売上は約7000億円です。最終プレゼンでは、農薬ビジネスを手掛ける子会社の本社に伺いましたが、非常に広大な敷地内に、機能的かつ斬新にレイアウトされた本社建物には思わず見入ってしまいました。

プロジェクトでは、白人男性、白人女性、日中ハーフのアジア系アメリカ人、私の4人チームでした。テーマは、某商品の“顧客セグメント手法の革新”です。当商品のビジネスモデルは代理店販売をしており、代理店が1200以上あります。そのため、最終的な消費者はエンドユーザーですが、クライアントの直接的な顧客は代理店であり、その代理店を効率的・効果的に管理・サポートすることがビジネスの成否に直結します。1200の代理店をグルーピングして、それぞれにあった施策を講じることが効果的なマーケティング・営業につながるのですが、現行のポートフォリオが上手く機能していないということでした。そこで、我々に与えられたお題は、「新しいポートフォリオ手法の提言」でした。

プロジェクトの進行は、毎週のチーム内ミーティング、キックオフと最終プレゼンを除き、クライアントとのミーティングやインタビューは全て電話会議です。正直、辛かったです。対面でも聞き取れなことが多々あるのに、更に電話でまくしたてられると、何を言っているかわかりません。地蔵のように固まってしまうことが少なからずありました。悔しかったです。日本時代、クライアントの海外拠点とのテレカンをオブザーブした際に、絶望的に聞き取れなかった苦い思い出がフラッシュバックしました。一方で、他のネイティブの3人にとっても電話会議は簡単ではなく苦労することもありました。インタビューをさせて頂いた某幹部社員から最終プレゼン・質疑応答後に「電話インタビュー時は大丈夫か!? と思ったが、良い報告だった!」というコメントを頂きました。やはり電話時の印象は悪かったようです。アメリカで働く、もしくはアメリカの企業と働く場合、日本以上に電話会議や電話インタビューを行う機会が多そうなので、語学力向上とともに、慣れていかないといけないようです。

プロジェクトは、数週間ほど停滞した苦しい時期を経つつ、最終的には良い提案ができました。自分自身も資料やデータ分析で大きな貢献が出来ましたし、英語でのプレゼンや質疑応答もなんとか無難に対応することが出来たと思います。何はともあれ、英語環境下で、コンサルティングプロジェクトを行うと、自分の何が通用して、何が通用しないかが具体的に把握できたことは大きな収穫でした。
通用するもの
定量的なデータ分析は通用しました。ある程度整形済みのデータからメッセージを読み取る力や綺麗に整形するスキルはマーケティング好きのアメリカ人も高いですが、生データから示唆を引き出す分析能力は、(本プロジェクトの場以外の経験も含めて)大半のMBA学生を上回っていると思いました。
また、前職で経営コンサルタントだったこともあり多くのプロジェクトを経験してきたこともあり、全体のプレゼンのストーリーから、足りない部分を補足したり、肉付けする力は通用すると思いました。他にもこうした能力の高いメンバーがいたのですが、お互いに貢献しあえたのではないかと思います。
改善すべきもの
やはり語学力は、もっと向上させないとチームをリードするような立場にはなれないと思いました。また、議論時の自分の悪い癖が英語だと、ごまかしが出来ずにより顕著になりました。自分に迷いがあったり、議論が複雑になると、頭のなかで整理しきれないまま話し始める悪い癖があるのですが、アメリカでやると言葉の拙さが相まって、よりわかりにくくなってしまうことがありました。日本ではもちろん、異言語の環境では、より気を付けねばと強く感じました。
また、勝負所でのアメリカ人学生のスピードとデザイン能力には関心しました最終的な提案のなかで、営業担当者向けの虎の巻のようなものをマーケティングツールとして作って提案したのですが、白人女性のチームメンバーが一晩で完成度の高い文章案とデザイン案を持ってきて、驚くと同時に関心しました。MBAのイベントでも、彼らはイベント毎にTシャツをデザインして参加者に配布しているのですが、こういうときに生きるのかもかもしれません。

数か月におよぶ長期のプロジェクトは終わってしまいましたが、類似の経験を積む機会は今後もあります。卒業までに弱点だと思った点を少しでも解決して、日本人以外のメンバーとチームアップしても、より活躍できるようにしていきたいと思います。