2020年11月7日土曜日

米国MBA私費生の日本向け就職活動について

こんにちは、Class of 2021のK.Mです。
皆様いかがお過ごしでしょうか。

こちらBloomingtonでは先日までの残暑はすっかり影を潜め、秋をすっ飛ばして唐突に冬の寒さがやってまいりました。アメリカでは目下トランプさんvsバイデンさんの大統領選真っ最中でして、私がこのブログを書き終わるころには結果が判明しているかもと思い、ドキドキ(?)しながらこの文章を書いています。

今回は、米国MBA私費生が日本で就職活動(夏のインターンに向けて)をする場合のプロセスの簡単な説明と、私の就活体験談について共有させていただきます。


■就職活動のプロセス

※私が夏のインターンシップに向けて就職活動をしていたのは2019年秋ごろで、まだコロナ禍が発生していない時期でした。以下で記載する内容は、コロナ禍ではない例年の流れとして考えてください。

<ボストンキャリアフォーラム>

米国MBA生が日本での就職を目指す場合、例年11月頃にボストンで開催されるボストンキャリアフォーラム(以下、ボスキャリ)というイベントに参加し、そこでオファーを獲得するというのが典型的な流れとなります。

ボスキャリはMBA生だけでなく、学部生も含め全米から5000人以上の日本人および日本語話者が集まり、日本でのインターンおよびフルタイムオファーに向けて3日間集中的に面接を行うという一大イベントとなっております。

会場では100を超える超有名企業が所狭しとブースを構えており、学生は自分の興味のある企業のブースを訪問して企業の説明を聞いたり、その場でレジュメを渡して面接に臨んだりする(ウォークイン)ことになります。しかし事前に興味のある企業が定まっている場合は、このウォークインという方法ではなく、事前にホームページから企業にレジュメを提出しておき、イベント当日は指定された時間に企業のブースを訪れて面接を行うことが推奨されます。

また、イベント当日以前に一次面接があったり、ディナーというものに招待されたりと、当日以外にも隠しイベントが盛りだくさんなので、就活生は十分に注意が必要です。特に投資銀行などはレジュメの応募締切が非常に早いところもあるので、早め早めの準備を心掛けましょう。

(※補足)

2020年のボストンキャリアフォーラムについてはオンラインでの開催となりました。オンラインということは、日本を含む全世界からより多くの人が応募することができるため、競争の激化が予想されます。2021年以降どのような形態になるかはわかりませんが、変化に柔軟に対応できるよう心掛けておくことが重要です。

<企業に直接応募するケース>

いくつかの企業においては、ボスキャリには参加せず、企業のホームページからの直接応募のみを受け付けている場合もあります。日本の就職エージェントが開催するイベントや、MBA合格者向けの壮行会といったイベントに参加しておくことで、こういった企業の情報を得ることができたりもします(すなわち、就職活動は渡米前から始まっているということです!)。希望する企業がボスキャリに参加していないとしても、直接企業のホームページを検索したり、後述のLinkedInを活用するなどして、幅広く情報収集をすることをお勧めします。

<LinkedInの活用>

日本ではそれほど普及していないのですが、欧米では転職活動において、LinkedInというSNSが大いに活用されています。LinkedInのプロフィールをしっかり書き込んでいると、様々な企業から結構な数のアプローチを受けることができます。もちろん、自発的に興味のある企業にコンタクトをとることも可能です。

Kelleyのキャリアサポートは、LinkedInの活用の仕方も教えてくれます。米国で就活をする場合、ネットワーキング(社員とつながりを持つこと)の重要性をこれでもかというぐらい強調されます。日本での就活においては、ネットワーキングの重要性は米国ほどは高くないかもしれませんが、興味のある企業があれば積極的にコンタクトをとるようにしましょう。


■私の就活体験談

さてここからは、夏のインターンを獲得するまでの私の就活体験談です。上で、早めの準備だとかネットワーキングが重要だとか偉そうなことを書いたのですが、私の場合、常に締切に追われていたというのが正直なところでした。

<渡米前>

まずMBAに合格してから渡米するまでの間に、いくつかのコンサルティングファームやヘルスケア企業、および就職エージェントの壮行会に参加しました。ここでの人脈が後に活きてくることにもなったので、参加しておいて本当に良かったと思います。

日本にいる間に転職エージェントの方と個人面談も行いました。エージェントの方は親身に相談に乗ってくれますし、転職市場のトレンドを教えていただいたりレジュメの内容を見ていただいたりと、大変お世話になりました。

<渡米後~ボスキャリまで>

MBAのカリキュラム自体は8月から開始なのですが、私は事前の英語プログラムを受けるために6月に渡米しました。そして、ボスキャリのスケジュールが決まったかなり早い段階で、ホテルと飛行機の予約を済ませてしまいました。ボスキャリ直前になると会場付近のホテルが満室になったり宿泊費が高騰することも考えられるので、早めの予約をお勧めします。

MBAのカリキュラムが8月スタートで、ボスキャリが11月頭に開催(一部企業はレジュメの期限が10月頭だったりもする)ということを考えると、本当に、準備の期間が短いということがわかるかと思います。

私はプレッシャーをかけられないとなかなか動き出せない性格なのですが、救いだったのが、前の記事でA.Kさんが記載した通り、Kelleyのキャリアサポート(GCS)は非常に手厚いことでした。指導はすべて英語なのですが、ストーリーを伝えるときの構成や、どういったエピソードが刺さるかといった話は言語に関わらず有用でした。また、ケース面接を含む面接練習を行う機会も多く提供される(一部コンサルティングファームなどは、ケース面接を英語で行うところもあり)ので、これらの機会を活用しました。

気を付けなければいけないのが、日本での就活をする場合、英語レジュメの他にも日本語レジュメや職務経歴書が必要となることも多く、こればかりはKelleyのキャリアサポートで対応できる範囲を超えています。日本語の書類については、就活エージェントに相談したり、日本人の同級生とレジュメを見せあうなどして、対策を行いました。10月はコアの授業が結構忙しいのですが、授業後に学校に残ったり、週末を利用したりしてなんとか仕上げていきました。

学校のイベントとの兼ね合いで少し大変だったのがAcademy tripです。Business Marketing Academy(BMA)では、10月下旬にAcademy tripと呼ばれる一週間の企業訪問ツアーがあるのですが、ツアーの途中にオンライン面接が入り、過密スケジュールの中、日本との時差のためホテルのロビーで深夜(早朝)に面接を行ったりと、大変でした。ですが、Academy tripでシカゴを訪問しているときにちょうどシカゴで就活イベントがあったりして、上手くその機会を利用することもできました。

<ボスキャリ>

ボストンに行ったのは初めてでしたが、とてもいい場所でした。海風が強く、11月だと夜は結構寒かったです。黒いスーツに身を包んだ日本人がアメリカの一か所に何千人も集まるというのは、現地ではちょっとした大ごとなのだろうなと思いました。前日は会場近くのホテルに宿泊し、イベント当日は朝早くから会場入りしました。

イベント一日目、二日目ともに朝から夕方まで面接が入っており、それはそれは忙しかったです。精神的な疲労はもちろんのこと、会場がかなり広いので、移動で肉体的にも疲れました。会場では渡米前にお会いしたMBA受験仲間とお会いしたりもして、昔の戦友と別の戦場で会ったような感じでした。面接の空き時間には、面白そうな企業の説明会に飛び込んだり、会場の端で負傷兵さながら床に座り込み壁にもたれかかりながら体力回復に努めました。

夜は二晩ともディナーに参加させていただいたのですが、企業の方と交流できる絶好の機会でした。もちろん就職活動の一環ではあるのですが、色々とお話ができて、純粋にとても楽しかったです(ご飯もめちゃくちゃおいしかったです)。

<ボスキャリ後>

いくつかの企業と面接をさせていただき、幸いにも内定をいただくことができました。ボスキャリの面接後に内定連絡をいただいた企業もあれば、ボスキャリで面接した後、二次、三次面接とオンラインで行い、その後内定をいただいた企業もありました。そんなこんなで、夏のインターンに向けての活動は終了しました。

ボスキャリ会場。晴天でした

■まとめ

就活のプロセスを思い返すと、反省点は山ほどあります。MBAの授業やイベントは思ったよりも忙しいし、ボスキャリは思ったより早く到来するし、思ったよりも多くの準備が必要でした。だからこそ、とにかく早めにスケジュールを組み立てて、マイルストーンを設定し、就活仲間の同級生を巻き込むことが重要です。

100%の準備ができた状態で面接に臨める人間なんてのはほとんどいないと思います。しかし採用側の気持ちになって考えてみると、高い費用をはらってブースを設け、アメリカまで来て一日中面接をしていただいた上に、ディナーまで提供してくださるということで、我々留学生に対する期待値というものは相当に高いということがうかがえます。だからこそ、入念な面接対策(ケース面接がある場合は特に重要!)が必要となってきます。


インターンでの体験も書こうと思ったのですが、就活の話だけでいっぱいいっぱいになってしまったので、今回はここまでにして、次回、インターンシップでの体験談について記載しようと思います。

ちなみにまだ大統領決まってないです。接戦で面白い笑。


2nd-roundで出願される方はエッセイにスコアメイクと大変忙しい日々をお過ごしかと思いますが、もうひと踏ん張り、頑張ってください!

コロナについてもまだまだ予断を許さない状況が続きますが、体調には十分お気をつけくださいませ!


Kelleyに関して質問等ございましたら、是非ともKelley在校生までお問い合わせください。

https://kelley.iu.edu/kjsa/contact/

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