2012年4月28日土曜日

ある人妻の日常。


こんにちは。Class of 2013S.M.です。このショッキングなタイトルに思わずクリックしてしまった殿方もいらっしゃるのではないでしょうか。残念ながら、ご期待に添えずに申し訳ありません。

このブログをご覧になっている方は基本的にMBAに興味をお持ちの方でしょうが、実際に渡米する際に、ご家族の方が暇を持て余さないかということを気にされている方も多いのではないかと思います。これまでこのブログで、Bloomington生活についても数多くお届けしているところですが、今日は、元放送部である私が妻にインタビューしましたので、その模様をブログに載せてお届けします。

以下、実録インタビュー(雰囲気を出すために、敬語を使っています)

S.M:「さて、早速ですが、K.Mさんのこれまでのブルーミントン生活の満足度に点数をつけると何点でしょうか。」
K.M:98点です。」
S.M:「かなりの高得点ですね。それでは、特に気に入っている点とその理由をお聞かせいただけますか。」
K.M:「一つ目は、住環境です。元々自然が大好きなので、緑に囲まれた中でのんびり生活できていて大変満足です。特に春になってからは、木々が青々と生い茂り、色々な花も咲き誇り、さらにはリスやウサギ(たまにシカも)に出会うこともしばしばで、散歩をしているだけで楽しいです。
二つ目は、英会話レッスン等無料のアクティビティが豊富にあることです。現在、私は月曜日から金曜日まで毎日、大学や公共の図書館等が提供している無料の英会話教室に通っています。その他には、カードメーキングにも週一回通ったり、ホストファミリーのような関係の地元アメリカ人の家にお邪魔したりもしています。全部あげるときりがないほどです(笑)。
三つ目は、大学が提供しているオペラやバレエ等芸術鑑賞が格安でできることです。元々興味はあったのですが、日本だと高価なため行く機会がなかったので、一回10ドル程度でレベルの高い芸術に触れることができます。」
S.M:「かなり生活を満喫されているようですね。っていうか僕より楽しんでない?」
K.M:「その通りですが、何か?(笑)」


S.M:「何でもありません(笑)。話は変わりますが、奥様コミュニティみたいなものはあるのでしょうか?」
K.M:「同級生の日韓奥様で、定期的に料理教室や、誕生日会を開催しています。非常にみんな仲がいいので、毎回楽しみです。他には、Kelleyパートナーズクラブという、配偶者向けの集いがあり、こちらにもしばしば参加しています。具体的なイベントとしては、バーベキュー、ハロウィンパーティ、映画鑑賞会等こちらも全部あげたらきりがありません。いずれにせよ、奥さんが退屈しないように色々なコミュニティがあります。」
S.M:「おぉ、なんだかとても楽しそう・・・。ひとつ気になったのですが、98点ということで、減点された2点は何か理由があるのでしょうか?」
K.M:「日本で慣れ親しんでいる一部の食材、例えば水菜や生の納豆(冷凍品は購入可能)がなかなか手に入りにくい点です。ただし、ほとんどの日本食は入手できることを考えると、これはある意味贅沢な悩みですよね(笑)。強いて言えばという程度なので、基本的に100点満点です。」
S.M:「それを聞いて安心しました。それでは、最後になりますが、これから受験される方のご家族へ一言お願いします。」
K.M:Bloomingtonは自然も多く、治安も良いため、ご家族で来られるには最高の環境だと思います。正直今は全く帰りたくありませんが、渡米前は多少の不安があったことを考えると、とても嬉しい誤算です。皆さんにも、是非この最高の環境で有意義な二年間を過ごしていただきたいと思います。」
S.M:「非常に充実した様子が伺えます。今日はありがとうございました。」
K.M:「ありがとうございました。」

家族での渡米を考えている方にとって、家族が充実できる環境があるかどうか(住環境・アクティビティ等)という点は、学校選択をする上で極めて重要だと思います。その点、Bloomingtonは非常におススメできますし、自分以上に楽しんでいる妻を見ていると、ビジット時に感じた私の直感は正しかったと自信を持って言えます。

最後に、最近妻から「IU (Indiana University)に就職したらここに一生暮らせるじゃない!!」という提案をされています・・・IT技術者として雇ってもらおうかな(笑)

2012年4月22日日曜日

EMA Project

こんにちは。Class of 2013Takaです。
あと2週間でMBA1年目が終わろうとしています。今年は色んな意味で毎日がシゲキテキでした。5月初旬から4ヶ月にわたる夏休み中にこの1年間で学んだことの棚卸でもしてみようかと思っています。

さて、今回はアカデミックなネタを。
 
このブログで他の在校生がAcademyCMABMA等)について書いていましたが、私が所属するEMAEntrepreneurial Management Academy)を紹介させて頂きます。

EMAを率いるのはDr. KことDonald Kuratko



Dr. Kはアントレ分野を代表する看板教授であり、めっちゃアツイ、アツすぎる。s

彼の授業(AcademyではなくElective)は朝7時45分からという早朝授業にも関わらず、起業家マインドセットやコーポレート・イノベーションについてアツく語ります。

低血圧気味な私としては朝っぱらからDr. Kのテンションについていくのが困難な時もありましたが、彼の講義、経験豊富な体験談等は非常に興味深い。

そして、彼はどんな日でもジムでトレーニング(ベンチプレス?)を欠かさないらしい(Dr. Kの婦人談)。

そんなDr. K率いるEMAで、昨年末から約3ヶ月間『商業化戦略構築プロジェクト』に携わりました。

このプロジェクトは、4-5人で構成される各チームがIndiana University Research and Technology CorporationIURTC)というインキュベーターに持ち込まれた案件(新技術)をアサインされ、商業化戦略を考案し、最終的にIURTCと技術開発者、Dr. Kにプレゼンテーションを行うというものです。

私がアサインされた案件は

Differential Measurement of Nerve Fiber-Electrode Distance

という全く聞いたことのない新技術についてで、

第一印象は、

「ナンデスカ、ソレ。キイタコトモナインデスケド」。

それもそのはず。実はこの技術、まだ特許も取れていない。

まさに、開発されたてホヤホヤのTechnology

そんなエキセントリックなCaseCoreでも扱わなかったし、J501Developing Strategic Capabilities)でも見たこと無い。

しかし、チームメイト5人寄れば文殊の知恵。

Differential Measurement of Nerve Fiber-Electrode Distance』は簡単(?)に言うと『末梢神経間距離を計測する電極及び、神経間電気信号解析アルゴリズム』で、ブレイン・マシン・インターフェイスの親戚と言う事もでき、失われた感覚や運動機能の人工的な再建、人工器官による代償機能の構築のほか、非言語・意識下のコミュニケーション技術、そして神経科学の新しいツールとしての役割が期待されている技術。

ということが判明。

更に、継続的なチームメイトとの議論で多種多様なビジネスプランが出てきたので、実行可能性を細部までチェックし、この技術が商業化に値するものかを判断することになります。

一番想像しやすい『Differential Measurement of Nerve Fiber-Electrode Distance』が活用されうる製品は義手・義足であり、神経間電気信号で義手等を動かせれば従来の義手よりもスムーズ且つ迅速な動きが可能になるのです。

「スバラシイ! ゼヒ商業化して銭稼ぎましょう!」

「個人的に投資して、私腹を肥やしてイイデスカ?」

しかし、当然ながら疑問が出現。

「そんな義手お高いのでしょう? ホントに売れるのですか? ってか、マーケットは存在するのですか?」

我々は市場規模・医療費用補助率等の観点から米国退役軍人マーケットはターゲットに成りうると判断し、DARPAThe Defense Advanced Research Project Agency)やThe Veteran Administrationにヒアリングを実施。

結果は好印象。思っていたよりもこの技術に対して前向きに捉えており、マーケットは実在し、製品化されれば収益化できることを確認できて一安心。

残された課題は誰がこの新技術を活用した義手を作れるのかを探ること。

この課題を解決するために様々な分野のエキスパートにヒアリングを実施しました。

    まず、身近なIU内のネットワークを駆使し、各分野(Brain biologyChemical PhysicsNeuroscience)の教授陣から情報収集。

    次に、Producerである義手・義足の製造業社(OttobockHanger)Purchase sideの医療現場(IU hospitalとチームメイトの個人的な知り合いの医者)Regulation sideFDA(US Food and Drug Administration)・特許庁(US Patent and Trademark Office)InvestorであるIURTC 等々多くの外部機関から意見徴収し、細部の実行可能性を検証。


ここまで情報が揃えば、後は『Differential Measurement of Nerve Fiber-Electrode Distanceの商業化価値を算出し、商業化戦略を策定・プレゼンに向けて駆け抜けるのみ。

情報収集も大変な作業であったが、そこから先のファイナンスデータの算出・戦略策定もまた骨が折れる作業であったが、プレゼン後のフィードバックも良好であったし、何より技術開発者とインキュベーターからFavorなコメントを頂けたので、3ヶ月という短い期間ながらこの案件に対して一程度の貢献はできたのではないかと思っている。

ホントこの3ヶ月間はMBAライフの中で最も忙しく、シビレル体験をさせてもらって良かったわぁ。

やはりCoreElectiveで学習したことをOut putする機会が豊富なKelleyは良いですね。


2012年4月16日月曜日

Kelleys Week ②

こんにちは、Class of 2013のD.Sです。個人的に第2回目の投稿ということで、今回も私が勝手に決めた最近の<3大ニュース>をお届けします!本日のラインアップは以下の通り、、、

1.Spring Semesterも終盤に~KelleyのFinance について思うこと
2.Kelley Ping Pong Tournament開催!~インド人はハンパねぇ!
3.Dean's Golf Scramble開催!~Kelleyの学長とゴルフをしよう!

1.KelleyのFinance Courseについて

地獄のCoreを乗り越え、Elective中心のSpring Semesterも終盤に差し掛かってきました(もうすぐ夏休み!)。MarketingやEntrepreneurshipが有名なKelleyの中で、私は金融出身ということもあり、FinanceやAccountingの授業を中心に履修してますが、KelleyではFinanceも負けておりません!以下、簡単に私がお気に入りのFinanceの授業をご紹介したいと思います。


1)Asset Valuation and Strategy(F520)- Professor Ellul
本授業を一言で表すならば、”ウォーレンバフェットへの道~初級・中級編”(ちょっと大げさですが笑)です。リスク・リターンの関係や、資産評価モデル、効率的資本市場仮説からポートフォリオ理論、債券や株式に関する投資手法、アービトラージ(鞘取引)、オプションやデリバティブなど、投資知識の初級から中級レベルまでを幅広く学びます。一見どこの大学にもありそうな授業ですが、本授業をさらに興味深いものにするのが泣く子も黙るProfessor Ellulです。とにかく怖いイタリア人(笑)ですが、経験豊富な彼の授業はKelleyの看板クラスの一つになってます。

2)Corporate Governance and Restructuring(F548)- Professor Kamma
授業名からすると企業再生なんかを連想しますが、実際には企業買収に係る買収戦略や買収価格算定方法などを習得します。ケーススタディとレクチャーを程よく組み合わせた授業で、インド出身のProfessor Kammaが分かりやすく教えてくれます。私も今学期に受講していますが、中でも面白かったのは、実際に買収企業チーム/被買収企業チーム(各チーム5名くらい)に分かれて、買収交渉のシュミレーションゲームをすることです。買収企業であれば”いかに安く(あるいは適切な価格で)買うか”、被買収企業であれば”いかに高く売るか”がポイントになりますが、買収の際の交渉も体験できる非常に興味深い授業となってます。

この他にも多くのFinanceクラスがKelleyではラインアップされています。是非一度ホームページで確認してみてください!(詳細は以下リンクまで)
http://kelley.iu.edu/mba/academics/coursesWidget.cfm?dept_code=FIN&name=Finance

2.Kelley Ping Pong Tournament開催~インド人はハンパねぇ!
Kelley International Business Society主催のガチンコ!?卓球大会が先日開催されました!我が日本からも私や、ある日本人学生の奥様(スポーツ万能)を含めた5人が優勝すべく参加してきました。開催日当日、もっぱら私の中では、”ライバルは中国人の彼だな、福原愛の仇は取るぞ!”と思ってましたが、ふたを開けたらどっこいなんと強かったのはインド人!(ていうかハンパない)で、せいぜい日本にいた時に新宿やお台場で酔っ払いながら卓球をしてた私は2回戦でインド人に敗退。。。友達の中国人は1回戦で敗退した際に、「中国人だからって卓球がうまいと思うなよ!」と言い残して去っていきました笑 結局ベスト4は全員インド人という結果。。。後ほど優勝したインド人の友達に話を聞いたら、「インドでは卓球とバドミントンが人気があって、俺は幼い頃から習い事で卓球をやっていた」と。。。クリケットとサッカーじゃねぇのか~!
Kelleyは本当にみんな仲良く、毎週このようなイベント目白押しです!来年は是非あなたも参加してみては!?



白熱の決勝戦!!


3.Dean's Golf Scramble開催!
 Kelley Golf Club主催で今回初めてKelleyの学長が参加してくれました!日本だったらあり得ない話ですよね(笑)、学長が一人で自分の車でゴルフ場まで来て学生とゴルフして簡単な表彰式やって普通に帰っていくというこの光景。。。改めてKelleyという学校が学長から生徒までみんなが家族のような身近な存在だと感じました。ちなみに学長はコースをまわるのではなく、6番ホール(Par 3)に一人待ち構えていて、組がやってくる度に一緒にティーショットを打つ、という涙の出るようなご奉公(笑)。また来年もやりましょう学長!


ティーショット後に学長と記念撮影!


ということで、今回も徒然なるままに投稿してしまいましたが、引き続きKelleyやBloomingtonの情報を掲載していきたいと思います!次回もお楽しみに~

2012年4月9日月曜日

Family BusinessとKelley

こんにちは、Class of 2013Y.Tです。さてブログは早くも2巡目ですね。今日はFamily BusinessKelleyについてブログを書こうと思います。というのは今年はFamily businessのあたり年なのか、問い合わせいただいた方の65%くらいはFamily businessのバックグラウンドがあったように思います。私としては自身がFamily Businessのバックグラウンドがありますので、大変に嬉しい状況でした。

さて、Family BusinessMBAといえば、皆さん一番に思いつくのはやはりKelloggではないでしょうか。他にはRossINSEADもそうかもしれませんね。ではなぜKelleyが私にとってよかったのかということをまとめたいと思います。


1. Entrepreneurship分野に強みがある
EntrepreneurshipFamily businessは、将来家業を継承する人はまさに経営者になるわけですから切っても切り離せません。また、人によっては企業内起業やCorporate Innovationなども考えており、その意味でもEntrepreneurshipとは切っても切り離せない関係といえるでしょう。Kelleyはご存知かもしれませんが、米国MBAPublic SchoolEntrepreneurship部門(U.S. News & World Report)6年連続全米1位を獲得しています。そしてそれを牽引しているのがJohnson Centerの代表であるDr. Kです。彼の授業はEnergeticで、ともすればテクニックに走り勝ちなEntrepreneurshipの授業に関して徹底的にマインドセットを叩き込みます。彼は米国でも有名で、彼の人脈には驚かされるばかりです。これが私がKelleyを選んだ一つ目の理由です。

2. Marketing分野に強みがある
Family businessによって企業の課題はそれぞれだと思います。私の場合はFamily businessGlobalizeしたい、ビジネスモデルを変えたい、Brand buildingを手がけたい、ということで、それらに強みのあるKelleyapplyしました。まず、ビジネスモデルについてはB to Cについても勘案しており、先日Class of 2013T.YさんがブログにかかれたようにKelleyConsumer Marketingに非常に強みがあるということ、また、Brandingに関してもBloomington BrandGlobase(後述します)などのプログラムが充実しているということで、Kelleyに魅力を感じていました。

3. Globase
ご存知の方も多いかと思いますが、KelleyにはGlobaseという新興国にいってコンサルティングを行うというプログラムがあります。そこではFamily businessSmall businessのコンサルティングを行うことができ、私の場合はグアテマラにいってBrandingGlobalizeのプロジェクトを手がけました。これも、私がKelleyを選んだ理由の一つです。Globaseについては先日ブログに投稿し、完結編も日本人サイトにアップしていますので是非そちらもご一読ください。

4. Entrepreneurship Management Academy (EMA)
そしてEMAの存在も私にとってはかなり大きいです。Kelleyは全学生がアカデミー(ゼミのようなもの)に所属することになっており、私はEMAに参加しています。率いているのはもちろんDr. Kで、EMACMAKelley2大アカデミーといえるでしょう。このアカデミーでは起業家の話を聞いたり、起業家と一緒にNew businessのコンサルティングをしたりと貴重な経験ができます。先日も春休み前に西海岸やシリコンバレーの企業訪問にいったのですが、企業家と話をする機会も多々あり、非常に刺激的なプログラムでした。そして何よりEMAにはFamily Businessバックグランドの方が多く集まります。私の代は25名くらいなのですが3分の1くらいはFamily Businessバックグランドがあり、(4分の1くらいは卒業後起業するといっています)そういった人たちの間でネットワークもできています。月に1度くらいは飲み会が開催されており、それも私にとっては魅力の一つです。(もしかしたらクラブになるかもしれませんね)

5. Independent Study
これはKelleyにきてから知ったのですが、Kelleyでは各分野でIndependent Studyがあります。Independent Studyは基本的には授業でカバーされていない内容で自身が興味がある分野を教授と一対一で進めるという内容になっています。正直なところ、Departmentによって、Independent Studyの承認をもらう難易度が違います。現在私はMarketing DepartmentIndependent Studyについてプロセスを進めています。ここではFamily businessもしくは日本のものづくり伝統工芸(Family businessが伝統産業なので)について扱いたいと思っているのですがまだ承認もおりていない状況ですので、進展がありましたら、またどこかで報告させていただきたいと思います。


以上、私なりになぜFamily Businessバックグラウンドの人にとってKelleyが魅力的なのかまとめてみました。Family Businessバックグラウンドの方にとって参考にしていただけると幸いです。MarketingやEntrepreneurship以外にも秀逸な授業やプログラムは沢山ありますので、家業で例えばOperationに課題がある、Organizationに課題がある、でも実際Kelleyではどうなの?ということがあればご遠慮なく日本人サイトからお問い合わせください!

BMAコンサルティングプロジェクト

Class of 2013のY.Mです。 ついに2週目に突入です。今回は僕が所属するBusiness Marketing Academy(通称BMA)のコンサルティングプロジェクトについてみなさんにご紹介したいと思います。このコンサルティングプロジェクトはアカデミーとは別に春学期で1.5単位が認めらるようになっており、その分プロジェクト内容も濃く、期間も長くなります。僕のプロジェクトの場合、1月の末にスタートして4月上旬に最終プレゼンをしたので、3ヶ月以上チームでプロジェクトに取り組んだことになります。

先ず1月はじめに教授からプロジェクト内容と協賛企業のリスト発表があります。今年は、Lilly, Dupont, PPG, Ecolabの4社が協賛、各社から1-3個のプロジェクトがアサインされ、合計8プロジェクトをBMA生約40人で分担しました。希望は、各人第一から第三希望までを伝えられます。僕の場合は、運よく第一希望が通り、エネルギー系市場への新規参入戦略に関するプロジェクトにアサインされました。

具体的には、クライアント企業が持つ水ろ過技術を、現在アメリカでブームになりつつあるシェールガス(頁岩層から採取される天然ガス)の採掘プロセスにいかし、市場参入できるかどうかの調査と、実際参入する場合の戦略を提案するというもの。もともと、エネルギー系の分野に興味があったことと、新規市場の調査ということで、インターン前にあえてチャレンジングな内容のものを選択したいという思いがありこのプロジェクトを選びました。

チームメンバーは、僕以外4人がインド人。。もう少しダイバーシティーを考えてくれても良いかなとも思いましたが、BMAはインド人が非常に多い為、まあ仕方ないところかなあと。

メンバーとプロジェクトが決定した後、1月末に、キックオフミーティングと称し、同クライアント企業からマーケティングマネージャーがわざわざ来校してくださり、プロジェクトの概要と、ゴールについて説明してくださいました。そこでお互いの疑問点や、ゴール設定の確認をフェーストゥフェースで行いました。このミーティング以降、毎週金曜日に同クライアントと週一回電話会議を設定し、進捗報告と、次回アクションプランの確認を行ってきました。

本プロジェクトは、クライアントにとって新規市場かつ、シェールガス自体も近年発展してきている新興エネルギーの一つなので、データ収集に非常に苦労しました。競合先の情報や、業界の動向、また参入是非を検討する為のコストデータなど、二次データだけではカバーできない部分が多々あり、これをどのように解決するかが、本プロジェクトの一番の課題であったといえます。

当然、学生としてリサーチ会社や、コンサルティング会社、はたまたシェールガス採掘企業にも直接電話・メールなどでコンタクトを試みますが、なかなか連絡が取れず、取れたとしても、期待した返答内容がもらえないなど、苦労しました。一方で、IUの中にThe Department of Geological Sciencesがあることを知っていた僕は、何気に同学部のウェブサイトを見たところ、何と我がIUにシェールガスの権威がいるではないですか!これは会いに行くしかない!!ということで、早速メールで面談のお願いをし、会ってもらえることになりました。実際の面談では、現場目線での業界動向が聞けたことにより、新規参入を決定する際のハードルが何であるかをより明確にすることができ、その後の提案書作りに多いにいかすことが出来ました。

3月に入ってからは、実際の提案書つくりを開始していきました。毎週一回、チームメイトのインド人の家で、授業後の夕方から夜12時くらいまで、議論をしながらコツコツと作り上げていき、それをベースにクライアントとの電話会議でも、方向性がずれていないかを適宜確認していきました。

そうこうしているうちに、4月になり、提案書も完成。本番二日前には、Prof. Fred(BMAの教授)の前で予行練習も行いました。普段はあまり、うるさく口を出すような教授ではないものの、本プロジェクトはBMAの面子もかかっているとあって、真剣そのもの。指摘も多岐にわたり、例えばスライド順、イラストレイアウト、セリフ内容の大幅変更など、かなりの修正をする必要が出てきました。これはプレゼン後気づいたことですが、実際のクライアントの評価ポイントは、この指摘による修正した点が大部分でした。

Prof, Fredは長年このプロジェクトに関わっており、クライアントがどういう目線で、本プロジェクトを見ていて、何を求めているかを十分に把握しているからこそ、指摘も的確なもになっていたと思います。改めて教授のすごさを知ることになりました。

そして、ついに先週の水曜日に本番。会議室にはマーケティングのディレクター、マネージャーなど6名ほどクライアント企業から来校されておりました。今回はインターン前の最後のプレゼン機会でもあったので、かなり練習をし、当日はほとんど緊張もせず、スムースに自分のパートをこなすことが出来ました。今後の課題としては、質問にも臨機応変に応えられるようになることですね。こればかりは、前もって練習できないケースがほとんどなので、正確に相手の意図を聞き取って、簡潔な英語で回答できる瞬発力を鍛えなくてはいけません。練習あるのみですね。

フィードバックも上々で、クライアントの担当マネージャーからは、"予想以上の出来にビックリだわ""よかったわよ"とお褒めの言葉を頂き、Fredも内容に満足していたようだったので、僕として、非常に納得のいく内容になり、すっきりしています。

と、こんな感じで一通りプロジェクトの内容を簡単に説明してきましたが、正直こういったプロジェクトについてはMBA生として出来ることの限界があると思います。学生という身分ではプライマリーリサーチがしにくいなど。。ただ、そうはいっても得るものも多く、自分が持つ問題意識によって、テイクアウェイも十分あると思います。今回はタイミング良く、インターン直前ということもあり、自分なりの反省点もはっきりすることが出来たので、非常に良い機会であったと感じています。