2020年3月20日金曜日

Kelley MBA programにおける5つのMajorのSTEM認定について

<お知らせ:新型コロナウィルス関連情報掲載中(リンク先)>

こんにちは、Class of 2021 K.M です。
この度、Kelleyfull-time MBAにおける5つのMajorについて、米国政府よりSTEM学位の認定を受けましたので、情報を共有させていただきます(Class of 2020より適用開始)

STEM 認定を受けたMajorは以下の通りです。
  • Business Analytics
  • Finance
  • Marketing
  • Strategic Analysis of Accounting
  • Supply Chain and Operations


STEM 認定とは?


STEMとはScience, Technology, Engineering, and Mathematicsの略語です。STEM認定されたMajorを修了するということは、科学分野やテクノロジー領域において米国の競争力を向上するに足る高度な教育課程を修めた、と認められることを意味します。


STEM認定されていると、どんなメリットがあるの?


いくつかのメリットがありますが、ここでは特に
インターナショナルの学生が米国で就労する場合のメリットについて説明します。

MBA卒業後に就職する場合、通常はOPT (Optional Practical Training) という制度を用いて、一年間は就労ビザが無い状態で働くことができます。そしてその一年間の間にH1-B ビザを取得することができれば、一年が経過した後も継続して就労することができるのですが、このH1-B ビザの発給数については企業ごとに枠が割り当てられており、それを上回った分の申請については抽選を受けることとなります。企業側からすると、H1-Bビザの抽選如何によっては雇用を継続することができなくなるリスクがあるため、どうしてもインターナショナルの採用をためらってしまうというのが現状です。

しかし!学生がSTEM認定された学位を有している場合、OPTの制度における通常の一年間に加えて、二年間の就労期間の延長が可能となり、就労ビザがなくとも合計で三年間の就労が可能となります(但し、この延長の制度を利用するためには、企業においてSTEMに関係する役職に就いている必要があります)。

MBAを卒業してから少なくとも三年間は安定して就労できる上、毎年行われるH1-Bビザの抽選にも三回応募することができ、H1-Bビザを取得する可能性が高くなるということで、企業としても採用のハードルは大きく下がることになります。すなわち、このSTEM認定というのは、インターナショナルの学生のとっては非常に強力なアピール材料となります。
もちろん日本での就職を検討されている方や社費留学の方にとっても、科学分野やテクノロジー領域の重要性が強調される今日において、STEM認定された学位を有していることは大きな利点になるかと思います。

もともとキャリアサポートに関して評判の高いKelley MBAですが、この度のSTEM認定はさらなる追い風となります。受験生の皆さんが学校を選ばれる際には、是非とも参考にしていただけると幸いです。

STEM認定の詳細については、下記リンク(Indiana University 公式HP)をご参照ください。



Kelley関して質問等ございましたら、是非ともKelley在校生までお問い合わせください

IU・Kelleyの新型コロナウイルス感染症への対応

新型コロナウイルス感染症について、米国内及びインディアナ州における感染者が拡大しており、また、米国政府が国家緊急事態を宣言し、インディアナ州でも非常事態宣言が発出されたという状況等を踏まえ、Indiana University (以下、IU) 及びKelley School of Business (以下、Kelley)として以下の通り対応するとの方針が出されましたので、お知らせします。

IU全体の対応


春学期の残りの講義について、対面からオンラインへの移行
 IUでは各学期が前・後半に分かれています。2020年春学期の前半は既に終了していることから、春学期後半に開かれる全ての講義はオンラインで実施されることとなります。

オンキャンパスの住居の閉鎖
 学部生の多くが住んでいる寮などのオンキャンパスの住居については、学生の密集する状況を避けるため、閉鎖されることとなりました。
 これに伴い、オンキャンパスの住居に住む学生は原則退去し、家族の住む場所、あるいはサポートが適切に受けられる場所へ引っ越しすることとなります。

春休みの1週間延期
 IUでは、春学期の前半と後半の間に2週間程度の春休みがあります。
 2020年の春休みは3月22日で終わり、23日から春学期の後半が開始される予定だったところ、対面からオンライン講義へ移行するにあたり、教授が講義を再編成ための時間を確保するとともに、オンキャンパスの住居に住む学生が退去し、引っ越しを行う時間を確保する(特に留学生が自国に帰るための配慮)ため、春休みを1週間延期し、3月30日より春学期の後半が開始されることとなりました。

春学期終了まで大学で行われるイベントのキャンセルまたは延期

教授や各departmentのオフィススタッフのリモートワークへの移行

IU全体の卒業式のキャンセル (※3月21日追記)


Kelleyの対応
上記IU全体の対応方針を踏襲した上で、加えて、以下の対応が示されました。

GLOBASEの現地訪問のキャンセル
 GLOBASEとは、ブラジル・ガーナ・中国等、発展途上国の現地企業・団体へのコンサルティングプロジェクトです。
 春学期前半を使いクライアントとコンタクトを取りながら課題を明確化し、最終的に春休みの1週間を使って現地を訪問、課題解決のための提案を行う予定だったところ、現地訪問がキャンセルとなり、代わりに、オンラインで課題解決のための提案をクライアントに行うこととなりました。

春学期後半の海外交換留学のキャンセル
 春学期後半に、Kelleyの学生のうち希望者がドイツ・イタリア・香港 等の大学院へ交換留学をする予定となっていたところ、キャンセルとなりました。

Kelleyの卒業式のキャンセル
 5月に開催予定であったKelleyの卒業式についてはキャンセルとなりました。卒業式をオンラインで行う、あるいは別の時期に開催するといった代替案が現在Kelleyのオフィススタッフの間で検討されています。

オフキャンパスの住居に住む学生への対応
 Kelleyの学生はオフキャンパスの住居に住んでいるため、オンキャンパスの住居の閉鎖による影響は受けていません。
 そのような状況のもと、卒業後米国で働く予定のない2年生の留学生、及び今夏米国でインターンをする予定のない1年生の留学生については、母国へ帰国しても構わないこととなりました。


(上記は米国東部時間3月21日正午時点の情報です。新たな方針が大学より示された場合は追記します。)

2020年3月13日金曜日

プレゼンテーションへの苦手意識の払拭に向けて・・・

Class of 2020のMOです。現在、2020年春学期の前半が終わり、MBA卒業前の最後の2週間のお休み期間に入っています。さて、今回はKelleyのプログラムを通じたプレゼンテーションに関する学びについてご紹介させていただきます。
Kelleyでは、チームプレゼンテーションの機会が豊富にあり、授業に限った場合でも、入学してすぐに行われるMe, Inc(詳細は過去記事で)で2回、1年生秋学期のIntegrated Core(詳細は過去記事)で2回、Academyで最低1回(どのAcademyに入るかによって回数は異なってきます)、また、1年生春学期~卒業までの選択科目でも、体感的には全授業のうち、3~4割の授業でチームプレゼンテーションをすることになります。

チームプレゼンテーションとは
下のイメージ(Kelleyの学生が授業の一環としてプレゼンテーションをしている写真ですので、かなり実態に近いです)で、チームメンバー全員が教授や生徒の前に立ち、スライドを使いながら、各人が自身の担当するパートを説明していくというものです。
どのようなプレゼンテーションをするかは課題・授業次第ですが、スライドの構成をものすごく一般化した上にざっくり言えば、①イントロ→②提案→③提案を実行すべき3つの理由→④提案実行上のリスク・リスク緩和策→⑤提案実行のタイムライン→⑥結論、というような感じになるかと思います。この①~⑥を3人~5人のチームメンバーで、全体のストーリーを決め、それに沿ってスライドを作成し、実際にプレゼンテーションしていくということになります。


Kelley HPより


プレゼンテーションへの苦手意識
入学以来、個人的に一番苦手意識を持っていたのがこのプレゼンテーションでした。苦手である理由を自分の中で探ってみたときに、①プレゼンテーション自体の経験不足、②英語の能力への不安、③「良いプレゼンテーション」とは何かがよくわかっていないこと、が挙げられるように思われました。③については、①の経験不足から派生していると思われ、「良いプレゼンテーション」の基準が自分の中でなかったため、スライド作成やプレゼンテーションの練習の際に注意すべきや改善できる点がよくわからず、不安なまま本番を迎えることになっていました。

苦手意識の払拭へ
プレゼンテーションに苦手意識を持っていること、そしてその原因を理解した後、せっかく万一失敗しても実害の出ない環境にいるのだからと、自然体でプレゼンテーションのある授業をいくつも取ったところ、苦手意識の払拭につながる気付きをいくつか得ることができました。

#1.場慣れの重要性
大勢の前で何かを説明する際の緊張は場慣れによって概ねゼロにすることができました。これは、1年生の春学期のファイナンスの選択科目でプレゼンテーションをした時に感じたことです(恐らく入学後6回目くらいのプレゼンテーションだったと思います)。それまでは、プレゼンテーションの際、自分が説明することに手いっぱいで、聴衆(教授や同じ授業を取っている生徒)の様子を見る余裕すら無かったのですが、この時からは、聴衆の様子を見つつ、間の取り方や説明方法を練習時から少し変えてみたり、聴衆の目を見ながら余裕を持って話すことができると感じるようになりました。

#2.本番で話す内容は丸暗記すべきでない
入学以来、準備段階で、本番で話す内容をスクリプトとして文字に起こして、それを丸暗記する、という今思えば非効率なやり方を採用していました。しかし、このやり方はハイリスク・ローリターンで、スクリプトの丸暗記の弊害として、話す内容を一つ忘れると次に何を話すのか思い出せなくなる、その結果フィラーワードが多くなる、話し方が感情のない機械的なものになりがち等々、悪い点しかありませんでした。実際、本番で一部内容が飛んでしまい、ますますプレゼンテーションへの苦手意識を強めたことがありました。このやり方を改めるきっかけとなったのは、ファイナンスの授業でのプレゼンテーション準備をした際です。このプレゼンテーションでは、1人当たり6分程度話す必要があり、スクリプトを書いて丸暗記するという時間が惜しかったため、スライドを見ながら、説明内容をつぶやくという練習を10回程度したところ、それだけですらすら説明できるようになり、本番当日にも、忘れたらどうしようというプレッシャーを感じることはありませんでした。プレッシャーを感じなかったのは、毎回練習の度に自然に少しずつ異なる言い回しになっていたことで、仮に本番で話す内容を忘れてもその場でスライドをチラ見すればすぐに思い出せるという自信を持てたためです。また、この練習方法のもう一つの利点として、スライドを見ながら練習することで、スライドの中のわかりにくい箇所や、つながりの悪い箇所を修正できるため、よりわかりやすいスライドが完成する、ということもあるように思います。

#3.芯を食った説明を簡潔にする
プレゼンテーション時の私の話すスピードはせいぜい毎分100 words 程度で、ネイティブの話すスピードには太刀打ちできません。5分話すとして、私が毎分90 words、ネイティブが毎分120 words話したとすると計150 wordsもの差が出てきてしまいます(150 wordsもあれば、スライドもう1枚分くらい説明できてしまいます)。そのため、説明時に心掛けていることは、余計な説明を削ぎ落とし、芯を食った説明を簡潔にするということです。直近でこの心掛けが上手く機能したのは、Social Entrepreneurshipという授業でした。スウェーデン(交換留学生)、フランス(交換留学生)、韓国、日本(私)という英語ネイティブ不在のチームを組んでプレゼンテーションをした結果、全9チームの中で教授から最も良い評価を受けることができました。高評価を得られた要因としては、①メンバー全員で議論してプレゼンテーション全体のストーリーが首尾一貫した意義のあるものになったこと、②全体のストーリーを踏まえ、各メンバーが担当するスライド作成を行った上で、再度メンバー間でスライド1枚ずつストーリーに即したものになっているかについて議論したこと、③リハーサルを行い、各メンバーの説明についての改善点を指摘しあったこと、が挙げられます。③に関しては、リハーサル時のプレゼンテーション時間が、本番での制限時間を3分ほど超過していたため、私からメンバーに対して、"AAA・・"と説明した部分は、"BBB・・・"という形で説明した方が簡潔でわかりやすい説明になるのではないか、といった指摘をすることで私の問題意識を共有することができました。実際、本番では他のチームのプレゼンテーションも聞いていましたが、我々のチームが最も簡潔で意義のあるメッセージを伝えられていたように思います。

まとめ
Kelleyでは授業の一環としてプレゼンテーションを避けて通れない機会が豊富にあり、プレゼンテーションに苦手意識を持っている私のような人がトレーニングするにはうってつけの場所だと感じています。上記のような学びを得ることで、入学当初から比較すると考えられないほど、プレゼンテーション能力も改善することができたように思います。

最後になりましたが、今回の投稿では、受験生の皆様の参考になるようなKelleyの特色といったところにはあまり触れておらず恐縮ですが、ご質問等ありましたら、お気軽にこちらまでご連絡ください。