2013年3月29日金曜日

Hoo Hoo Hoosiers!

みなさんこんにちは、Class of 2013のD.S.です。本日は誠に残念なご報告があります。我らがHoosiers(インディアナ大学のバスケットボール部)がNCAA Tournament(年に一度ある大学バスケットボールの頂点を決める全米大会)においてベスト16で敗退してしまいました。もう今更言い訳にしか聞こえませんが、今年のインディアナは間違いなく優勝する(あるいは最低でもファイナル4)!という下馬評のもと、毎年恒例のオバマ大統領によるトーナメント予想でも優勝と予想されていました(ちなみにオバマの予想は1回も当たったことがないと有名でしたが笑)。そんな中、格下のSyracuse大学相手にまさかの敗戦。。。本当に悲しくて宿題も手につきません。そこら中で学部生達が怒り狂っています。服やネックレスを引きちぎる者、なぜか硬貨を撒き散らしている者、ひたすら椅子をたたいている者。。。

いずれにせよ、卒業まであと1ヶ月少しという時に改めて素晴らしい経験が出来ましたと思っています。スポーツの強い大学に行くとこういった素晴らしい機会を多く味わえるという醍醐味もありますね!(ちなみに今年のインディアナはなんとサッカー部が既に全米選手権で優勝するという快挙を遂げています。)

2013年3月18日月曜日

米国と欧州の大学院の違い

こんにちは。Class of 2013Y.Tです。ブログの投稿もこれで最後、と思いきやもう一回投稿が卒業後にあるみたいなので、もう一回このブログに投稿させていただきます笑。2年生は最後は「My life at Kelley」「MBAをどう現場で活かしているか」に関する投稿が多くなるのではと思っています。

さて、お約束通り、僕は最後のセメスターはフランスのHECに交換留学をしていたということもあり、今回は米国と欧州の大学院の違いについて書きたいと思います。一点、付記したいのは、僕は出願したときも1校を除いては全部米国のMBAだったということです。できるだけニュートラルに書こうとは思っていますがどうしても若干米国側にバイアスがかかってしまうかもしれませんのでその点は差し引いて読んでいただければと思います。僕らの代では欧州MBAから米国MBAに交換留学している人も何名かいますので(逆も然り)そういう方をMBA fairとかでつかまえて話を聞くのもおもしろいかもしれませんね。

まず簡単に米国と欧州の大学院の良さについて箇条書きにしますと。

米国の利点
1.    学問をする上での環境が良く整っている。
2.    英語力は米国の方が向上する環境がある。
3.    アメリカ人のプレゼンのうまさは日本人には欠けている点で学べるところは多い。

欧州の利点
4.    Diversifiedされた環境で勉強できる。
5.    周りの学生がInternational studentsなれしている。
6.    TOEFLである程度対応できる。
7.    負荷が軽め。

両方行って感じていることを書いているのでそれぞれのデメリットは反対側にかいてあることの逆と捉えていただければと思います笑。では一つずつ説明していきます。

1.    学問をする上での環境が良く整っている。
欧州にきて一番感じたのは、米国はやはり学問をする上での環境が良く整っているなということです。例えば、我々のようなInternational students向けの事務手続き一つとっても、米国の方が効率が良い気がします。後はシラバス一つとっても米国の方がわかりやすいですし、プリンターなどのインフラの設備も米国の方が整っているように思います。米国は世界的にみてもやはり学問という点では進んでいる国なのでこういうところで、米国の利点がでていると感じました。

2.    英語力は米国の方が向上する環境がある。
米国MBA70%がアメリカ人です。英語力という点では米国にいる方が確実に向上するでしょう。ただ、米国で漫然と勉強していたも、到達するレベルは「教授がいっていることは大体わかる」「授業での学生の発言も大体わかる」「自分の意見を大体いえる」というところだと思います。これ以上のレベルになるには(教授のいってることがほぼ全てわかる、アメリカ人同士の会話に入っていけるなど)、自身で空き時間に英語のドラマや英語を何度もみてシャドウイングしたり、アメリカ人のTutorをつけてWritingSpeakingを定期的にしたりという、自身での努力が必要になってきます。話はかわりますが、米国トップスクールにいっている知り合いも「英語でやると自分のパフォーマンスの2割くらいになるわ」といってました笑。一方欧州では欧州人の教授も多く英語がなまっていたりすることもあるので、本当の英語を吸収する場面は減ってしまうかもしれません。

3.    アメリカ人のプレゼンのうまさは日本人には欠けている点で学べるところは多い。
欧州にきて思うのは、やはりアメリカ人のプレゼンはうまいなということです。中には中身のないプレゼンもありますが、それでもあれだけ堂々と受け答えするのはたいしたものだと思います笑。日本人はアメリカ人のプレゼンから学ぶところは多いと思います。もちろん欧州の大学院にもアメリカ人はいるのですが20%いるか70%いるかでは得られるものは結構違ってくると思います。

次に欧州の利点です。

4.    Diversifiedされた環境で勉強できる。
これは皆さん、ご存知の通り欧州で学ぶ一番の利点です。僕自身、交換留学を決めたのもこれが一番大きな理由です。こちらの学校にはKelleyにいない国籍の学生がたくさんいますし、フランス人がdominateしているわけでもありません。色々な国籍の人と議論をして、様々な価値観を吸収したいなら欧州の方がいいかもしれません。

5.    周りの学生がInternational studentsなれしている。
アメリカは大きな国ですがある意味日本に近くて隣接する国が少ないです。ですので特に学校が始まったときに感じるのは、アメリカ人はInternational studentsなれしていないということです。もっとも彼らの大半は最初のセメスターがおわると気づき始め、1年たつとだいぶかわるのですが。そしてこれがアメリカMBA officeの狙いの一つですね。一方で欧州はやはり隣接している国が多いので、総じてInternational studentsなれしている気がしました。日本人も欧州大学院ならすんなりと入っていけるのではないでしょうか。

6.    TOEFLである程度対応できる。
これは2とも関連するのですが、TOEFLでしっかりと勉強すれば欧州ではある程度対応可能だと思います。TOEFL90/100/105/109に壁があるといわれていますが105とれば欧州ではそんなに苦労することなく授業や議論に入っていける気がします。逆にいうと米国では105とろうが108とろうがドメである以上最初はやはりきついです。

7.    負荷が軽め
これもこちらにきて感じています。総じて欧州の方が負荷は軽めではないでしょうか。ただこれは7だけではなくすべてでいえるのですが、僕は米国ではKelley, 欧州ではHECしか知りません。なので、他の学校からすればまた違うかもしれません。少なくともスペインのある学校はめちゃくちゃ負荷が重いとも聞きますので、この投稿自体、一参考程度に読んでいただければと思います。


最後に、気づいたこととしてはやはり欧州では欧州のビジネスのケースを扱う機会が多く、米国では米国のビジネスのケースを扱うことが多いです。上海のMBAから交換留学でKelleyにきていた人も上海のMBAでは中国のビジネスのケースを扱うことが多いといっていたので、やはりその大学院のある国のビジネスを学ぶということが多くなるのではないでしょうか。

もう受験生の皆さんはそろそろ進学先も決まった頃でしょうか。期待に大きく胸をふくらませていることと思います。特にドメの方は、今のうちにできるだけ英語のドラマや映画にふれておくことをお勧めします。当たり前ですがこちらではTOEFL Listeningのような会話は存在しません笑。そして会計をかじったことをない方は簿記3級くらいはやっておくことをお勧めします。そして数学が苦手な方は統計学を少しでもやっておくことをお勧めします。

これからまさに受験がはじまる方は、TOEFL/GMATの息抜きにこういった他校のも含め、在校生ブログを読まれてモチベーションをあげていただければ幸いです。そして手遅れになる前にMBAが本当に必要なのか良く自問自答されることをお勧めします。

2013年3月14日木曜日

続CEIBS@上海


どうも、Class of 2013Y.Mです。先日上海および東・東南アジア旅行から帰ってきました。現在学校は春休み真っ只中で、Bloomingtonもいつもより静かな感じがします。前回のブログで上海のCEIBSに交換留学することをお伝えしましたが、今回はせっかくなので、僕が履修した3科目(Health Care: Economics and Industry, Proactive Leadership and Conflict of Interests, The Future of Global Banking and the Case of China)のうち、特に興味深かったThe Future of Global Banking and the Case of Chinaについて触れてみたいと思います。(本授業もそうですが、さすが中国の学校だけあって中国市場にフォーカスした授業は充実しています。このように個別の事象や特定国の事情に興味のある方にとっては、交換留学は本当に良い機会だと思います。)

 

前回のブログでも少し書きましたが、実際に1か月間上海で生活すると、そのスケールの大きさに圧倒されます。これが現在世界で最も成長している都市なのだと肌で感じることが出来ました。以前までは知らなかったのですが、どうも2020年までに上海を世界金融センターにするという国家プロジェクトまであるらしく、その勢いはとどまることを知りません。一方で、それを達成するには色々と問題点があるのも事実なのです。本授業では、70年代から徐々に進められてきた金融改革を中心に、今後さらに中国経済が成長するためにはどうしたら良いかをレクチャーを主体に学びます。

 

そもそも70年代からの改革によって、

    投資活動が活発になり、生産性が向上することで高い経済成長率を実現

    商業銀行の多様化により、高いレベルでの総資本形成を達成

    家計への貸し出しを徐々に緩和(特にリテールおよび不動産)

することに成功してきました。

 

一方で、

    比較的低い資本コストによる過剰投資

    社会保障制度の不備による家計の高い貯蓄率

    限定的な投資オルタナティブによる不動産への資本流入と同バブルの崩壊リスク

    脆弱な金利システムと柔軟性に欠ける為替制度による不十分な金融リスク評価

などの問題点も引き続き指摘されています。

 

このような状況下では、企業および家計のROIは低調なままであり、重度の国営企業(特に国営商業銀行)や地方政府への依存はマーケットの自立性を阻害し、企業のコーポレートガバナンスを損なう恐れがある一方、実際にどの程度の債務規模なのかが不透明になり、それに対する対策を立てることを難しくしているとも言えます。

 

これに対し胡錦濤政権下では、

    国有企業改革

    医療・年金改革など社会保障制度改革(特に農村部)

    非都市部(内陸部など)への補助金支出拡大

    戦略的産業支援

 

などを重点政策に据えてきていましたが、社会保障制度改革以外は問題の本質から外れているように見受けられます。今後、習近平政権下で上記挙げてきた問題点(特に過剰な投資・資本蓄積)に対しどのような対策が打たれるかが今後のポイントとなるのでしょう。

 

講義以外で実際に現地駐在員と話しても、帰任に際し、「元建てで貰った給与をどのように日本に持って帰るか悩んでいる」、とか在中外資金融機関のMDのレクチャーで、「依然すべての金融機関のうち、外資金融機関が中国で占める取扱高はほんの数%に過ぎない。」などの話を聞くたびに、中国の金融システムはまだまだ閉鎖的であり、実際に2020年に世界の金融中心になるためには、更なる改革開放が必要だと感じる場面は多いような気がしました。

 

以上、簡単に触れてきましたが、みなさんがKelleyに進学された際も、アメリカに囚われず、ぜひこの交換留学システムを活用して、色々と見聞を深めていただければと思います。

 

*写真は上海留学の際のものです。。


2013年3月4日月曜日

リサーチプロジェクト、そしてシリコンバレーへ


こんにちは。Class of 2014S.Oです。

今回は、Academy Intensive Week #2 についてご紹介したいと思います。
私の所属するEntrepreneurial Innovation Academyでは、先週、リサーチプロジェクトの最終プレゼンを実施し、その後シリコンバレーへスタディトリップに行ってきました。
社費生としては、会社で出来ない体験をすることもMBA留学の目的の一つと考えていた為、実地的な経験を積めるAcademyは、Kelleyの大きな特徴の一つです。

①リサーチプロジェクト

昨年末から約2か月を掛けて、新技術の商業化戦略をリサーチし、依頼者宛にプレゼンを実施しました。今年は5件のプロジェクトのうち2件が、ロシアで開発された新技術に関する案件で、私もそのうちの1件に携わりアメリカでの商業化の可能性を検討しました。私のチームは当初3人でしたが、うち1人が途中で他学部へ転籍してしまい、アメリカ人と2人でプロジェクトを進めなければならず、リサーチ、プレゼンともに負荷が大きかったですが、その分充実した経験を積むことができました。以下、今回のプロジェクトでの学びについて書こうと思います。

・ 本当にマーケットは存在するのか?
   
まず新技術ですので市場での認知が全くありません。プロジェクトを進める上で最も重要なポイントは、そもそもその技術は使えるのか?どんな市場で、どんな利用を想定できるのか?その市場では今何が起きていて、何が評価されているのか?その上で新技術が持つ特徴は市場でどう受け入れられるのか?という点から出発することにあります。開発者は技術に絶対の自信を持っていますが、その分視野が狭くなっている可能性が高く、またビジネスの視点に欠けていることもあり、開発者とは別の視点で、ビジネスの可能性を見極める必要があります。その上で、ターゲットとする市場を絞り込み、競争環境、市場規模、潜在的なパートナー等をリサーチし、最終的に商業化プロセスとそれに伴う投資について検討します。では、その技術が商業化に足る特徴を持っていない時はどうするのか?それも結論の一つです。商業化できないと判断するならば、きちんと裏付けを行ない、開発者にそのことをフィードバックすることも重要です。

・データよりもマーケットの声

プロジェクトの方向性を検討し裏付けていく中で、多くの情報収集を要することになりますが、やはり一番有効な情報は、「想定される市場」の当事者に直接聞くことです。実際に多くのエンジニアやセールス担当者にヒアリングをしましたが、データや文献になっていない情報も多く、苦労話やユーザーのこだわり、市場参加者の構造など生きた情報を得ることが出来、結果、開発者に対し価値ある分析を提供することが出来ました。と言っても、ホームページを見て飛込みで電話やメールをすることになりますので、無視されたり断られることも多く、短い時間で何を聞き出すか、聞き出す順番をどうするか、他の関係者を紹介してもらえないか等、色々工夫をして取組みました。アメリカで関連の研究を行っている機関にもヒアリングを試み、共同研究の可能性も模索しました。

・限られた情報の中で、どう進めるか?

開発者との間で守秘義務を負っている為、新技術そのものを開示してヒアリングすることができません。また新技術ゆえ、その技術に的を絞ったデータや文献を必ずしも見つけることが出来ません。またロシア案件の苦労する点として、メールや電話を政府から監視されているらしく、ロシア側が情報開示に慎重になっている点です。最初は驚きましたが、国が違えばビジネス環境も違うもの。また情報が乏しい中で、「どうやって進めていけばいいんだよ!!」と投げ出したくもなりましたが、そこはMBA生として、適切な前提条件を置いて判断していかなくてはなりません。限られた情報の中で、自分達の議論に穴は無いだろうか?突っ込まれはしまいか?と常にストレスを感じながらも、議論の形を作って成果を出していくことが重要だと思いました。


②シリコンバレーへ

さて、ストレスの多かったリサーチプロジェクトを終えた後は、アカデミーメンバー全員でお楽しみのスタディトリップです。今年は、初の試みとして、MBA生のみならず、インディアナ大学のIT関連、バイオ関連のPhD学生10名が加わり、学部横断的な内容になりました。場所はカリフォルニア大学バークレー校を拠点とし、起業家、ベンチャーキャピタリスト、サンフランシスコで活躍する卒業生による講演のほか、eBayCiscoDellが昨年買収した会社や起業支援センターを訪問しました。朝早くから夜のディナーまでぎっしりと詰まったスケジュールで、教授の人脈の広さに改めて驚きました。
私は今まで西海岸に行ったことが無かったので、シリコンバレーの環境に触れることが出来たこと、金融出身者としてベンチャーキャピタリストの話を聞けたこと、寝食をともにしたメンバーと今まで以上に仲良くなれたこと、が最大の収穫でした。
また個人的には、MBAに来る前、私の担当する顧客企業がシリコンバレーのベンチャー企業の買収に関心を持っていた為、米国の拠点と連携し案件を探索していた経緯があり、実際の起業環境をこの目で見ることが出来たことは、貴重な経験になりました。

最終日の夜はフリータイム。メンバーと連れ立ってサンフランシスコのダウンタウンに繰り出し、寿司屋で美味しい鮨と日本酒を楽しんできました。
カリフォルニア大学
バークレー校

シリコンバレーの企業訪問
美味しい鮨を堪能