2018年11月25日日曜日

KelleyのFinance授業について

こんにちは、Class of 2019のY.Mです。

Kelleyでは、必ず一つMajorを下記科目から選択する必要があります。

Business Analytics
Entrepreneurship and Corporate Innovation
Finance
Management
Marketing
Strategic Analysis of Accounting
Supply Chain and Operations

そして、私はFinanceを専攻しています。恥ずかしながら、私はMBAに来るまでは、Financeの知識は皆無でした。ただ、派遣元でも事業買収・売却や資金調達方法が大きなトピックスとなり、そもそもどうやって適正な事業の買収価格を決めてるの?どの資金調達が最適かどうやって判断してるの?という興味をもっていた為、FinanceをMajorすることにしました。

そこで今回は、私が今まで受講したKelleyのファイナンス系授業の紹介をさせて頂きたいと思います。ただ、授業の中身ばかり書いても何なんで、個性豊かなFinanceの教授陣の紹介も混ぜながら書かせて頂きます。


授業紹介


1) Integrated Core: Finance (Matt Billett教授)
Kelleyに入学すると誰もが受けなければいけないIntegrated Core。勿論、FinanceもCoreの授業の一つに組み込まれています。Time Value of Moneyに始まり、Cost of Capital, DCFやOption Pricing等、ビジネスパーソンとして身に着けていなければいけないFinanceの基礎知識を7週間という限られた時間で習得します。Billett教授は、50を越えているとは思ない程のイケメン教授。PhDから本格的にFinanceを勉強し始め、苦労したとのこと。その為か、初学者が躓きやすいポイントを良く把握している。

2) F540: The Firm in Capital Market(Sreenivas Kamma教授)
WACC Aproachに始まり、APV Approach, EVA, ROIC....、コーポレート・ファイナンスの道に進むのに必須なValuationの手法をケースも交えつつゴリゴリ計算しながら学ぶ授業。Kamma教授は、インド出身で訛りがきつい。でも、次第に慣れていきます。又、教授作成のテキストが非常によくまとまっている。マーケティングやサプライチェーンなどファイナンス以外の道に進む方が受講しても価値ある授業!

3) F520: Asset Valuation and Strategy (Andrew Ellul教授)
主に効率的市場仮説、ポートフォリオ管理(Sharpe Measure, Treynor Measure等)を学んだ後に、Option Pricing(Binomial, Black Scholes)を学ぶ。イタリア出身のおしゃれなEllul教授は、大のユベントスファン。彼の授業はコールド・コールの嵐。学生への期待値も高く、答えられないと「こんな問題もわからないのか!」と怒られる。しかし、非常に熱心な教授で、遅い時間帯からでもOffice Hourを開ていてくれ、質問に丁寧に答えてくれる。学生からの評価も高い教授。

4) F546: Corporate Financial Strategy (Merih Sevilir教授)
Corporate FinanceでどのようにInvestment, Financing, Payout の判断を下すのかについて学ぶ。トルコ出身のSeilir教授は、INSEADでPhDを取得。Morgan Stanley, Deutsche Bankでの勤務経験も持つ。妹(姉?)はAmazon勤務とのこと。その最強DNA、私にも分けて下さい。笑

5) F548: Corporate Governance and Restructuring(Merih Sevilir教授)
M&Aに特化した授業。Valuation、買収からの防御策、そしてPEやActivistの役割・最近の動向について学ぶ。定量的な側面は勿論、M&Aの定性的な議論も授業では取り扱われる為、非常に面白い。F546と同じくSevilir教授が担当。時折、授業内容に関連する教授の研究内容を授業で教えてくれるのだが、その時の教授のニヤニヤ顔が半端ない。

6) F507: Short Term Financial Management (D.J.Masson教授)
他のFinance授業は、コーポレートレベルの高い視点であるのに対し、F507はTreasuryとして日々の業務レベルで知っておくべき内容(Working Capitalの管理、CCCをどう短縮するか?Floatをどう短縮するか?等)を扱う。Masson教授は、非常に優しいおじいちゃん先生。授業後に復習の為に授業動画も提供される為、英語を聞き逃していまうInternationalの学生にはありがたい。

7) F508: Real Option(Richard Schockley教授)
DCFでとらえていないものは何?それは戦略のFlexibility! Option Pricingの理論を応用して、Flexibilityを加味して事業への投資判断を下すことを可能にするReal Optionの授業。Schockley教授は、Kelleyの有名教授の一人。蝶ネクタイ姿がいつもきまっている。授業スライドも教授が書いた教科書も非常に分かりやすく、面白い!現在履修中であり、最終プロジェクトをStrategic Finance Academy(ファイナンス系アカデミー)のエースのアメリカ人と同期のK.Iさん、Y.Iの日米トリオで取り組み中! (日本人はそもそも二人しかいませんが。笑)


まとめ


Kelleyは、Financeのイメージがあまり無い学校かと思いますが、MS in Financeというファイナンスに特化した新しいプログラムが始まったり、Academy(Strategic Finance Academy, Capital Markets Academy)も2つ用意されていたりと、ファイナンスを深める機会が沢山あります。又、Finance Clubも運営されています。
上記の授業は一部であり、他にも多くのファイナンスの授業が開講されています。受験生の方々も、国際性・個性豊かな教授陣の下、Kelleyでファイナンスを学ぶことも是非ご検討下さい!!