2022年8月13日土曜日

Kelley Japan HP一時利用停止のお知らせ

現在Kelley Japan HPが改修に伴い一時的に閲覧不可となっております。

Kelleyに関するご質問やオンライン個別相談のご要望等ありましたらいつでもkelley_jsa@googlegroups.comまでご連絡ください。

ご不便をおかけしてしまい申し訳ありません。

2022年7月25日月曜日

日本でのインターンシップ(実践編)

Class of 2023T.Oです。今回は私が夏休み期間中に参加した日本でのインターンシップについてご紹介しようと思います。

アメリカのMBAスクールの多くは5月の初旬から8月下旬の16週間が夏季休暇期間となり、ほとんどの学生はその間に企業が実施するインターンシッププログラムに参加します。私は日米それぞれでインターンシップの経験を積みたいと考え、最初の9週間で日本、後半の7週間でアメリカでのインターンに参加しました。

日本では某米国製薬会社の日本法人でFP&A(Financial Planning Analysis)の部署にて経営戦略立案・推進に伴うデータ分析に関するアサインメントを担当させて頂きました。アサインメント自体も非常に刺激的でしたが、それに加えて経営陣とのディスカッションなど数多くのコンテンツが用意されており、ソフト・ハードの両側面から非常に学びの多い期間を過ごすことができました。その中でも主だったものとして以下のような経験を得られることが、インターンシップ参加のメリットではないかと思います。

1.   自身と業務内容とのフィット感の確認

まずはやはり業務内容が自身のイメージと相違ないかフィット感の確認ができる点がインターンシップ参加の最大のメリットかと思います。

私の場合、将来的なFP&Aでのキャリアを想定して銀行やコンサルで業務経験を積んできたものの、実際にFP&Aで働いた経験があるわけではなかったため、結局は一般的な情報や憶測に基づいて必要とされるスキルセットを構築しているところがありました。今回2ヵ月という期間を通じてFP&Aという業務を経験したことで、そのポジションの役割や期待されるスキルについて理解を深めることができ、卒業後のキャリアイメージが一気にクリアになった気がします。

2.   MBAで学んだ知識やスキルの応用

私がアサインされたプロジェクトは極めてデータドリブンな要素が強く、MBAで学んだエクセルやBI関連のツールを幅広く活用することが求められました。また単にツールを操作するだけにとどまらず、現場レベルから経営陣レベルまでの幅広い視点でデータ分析を行うことが求められたため、技術的な側面においても単なるプレーヤー目線からマネージャー目線に視座を高める良いきっかけとなりました。

3.       現場レベルでのマネジメントやリーダーシップに関する学習

本インターンでは単にアサインメントをこなすというだけでなく、FP&A主催の会議にも毎回参加させて頂き、グローバルな環境でチームをリードしていく手法を実地で学ぶことができました。また、定期的にCXOクラスの方々とキャリアに関するディスカッションの場が設けられ、グローバルリーダーに必要なエッセンスについて直接お話を伺うことができました。このような経験を通じて、自分が理想とするマネジメントやリーダーシップとは何かを考え、現場での考察を踏まえて今の自分に足りないものを認識したことで2年目のMBAで学ぶべきことや目的意識が明確になったと思います。

また、グローバルな職場環境で経験を積むことで、自身の英語力をより実践的なものにブラシュアップできたこともインターンシップ参加の副次的なメリットだったかと思います。

以上様々な学びがあったインターンですが、これらは自身のキャリアプランに沿ったプログラムに参加したからこその学びであったと考えており、MBA留学において納得のいくインターン先を獲得することの重要性を改めて実感しました。

私の直属の上司はアメリカのMBAプログラムを卒業しており、メンターとしてお世話になった方もアメリカのMasterを修了していました。またFP&Aに所属する方の多くは金融や会計士、コンサル出身者であり、自身と非常に似通ったキャリアの方が多いという印象を受けました。そのためキャリアに関する質問に対して非常にクリアな回答を頂けるだけでなく、自身の課題や2年目のMBA期間中に取り組むべきことに対しても非常に的確なアドバイスを頂くことができました。

また、当社は何年も前から海外MBA留学生のインターン受け入れを行っており、インターン生の扱いにも非常に慣れている印象を受けました。アサインメントは各インターン生の特性や目的に応じてカスタマイズされており、プログラム期間中のケアも徹底されたものでした。インターンシップ参加の最大の目的は卒業後の就職先の獲得ではあるものの、自身の課題にマッチする質の高いプログラムに参加することで個人のスキルセットの大幅な向上が見込まれることを考えると、インターンシップへの参加もMBAでの学びの一部と考えられるのではと思います。

前回の投稿でもお話させて頂いた通り、日本でインターン先を探す場合でも選考プロセスはかなりハードであり、納得のいくインターン先を見つけることは簡単ではないと思います。これからMBA留学を目指す受験生の皆さんには、ぜひインターンシップへの参加も考慮に入れた上で留学前に自身の課題の棚卸し及び志望校の選定を行われることをお勧めします。

2022年7月16日土曜日

Kelleyにおける専攻(major)の概要とファイナンス系科目について

Class of 2023Y.Y.です。今回はKelleyにおける専攻(major)の概要と私が専攻する予定のファイナンスの科目の内容について簡単にご紹介させていただきます。

 

Kelleyにおける専攻の決め方

 

Kelleyではマーケティング、ビジネスアナリティクス、マネージメント、アントレプレナーシップ & コーポレートイノベーション、ファイナンス、アカウンティング、サプライチェーンのなかから少なくとも一つ、専攻を選択する必要があります。それぞれの専攻には必修科目と選択科目が定められており、各要件に従って授業を履修していきます。ただし、事前に専攻を登録申請する必要はないので、授業をとりながら途中で専攻を変えることも可能ですし、人によっては二つ専攻を選択することもあります。

 

例えば私が専攻する予定のファイナンスを例にとると、要件は以下のようになります(年度によって条件は変わる可能性がありますのでご注意ください)。1科目1.5単位です。

 

必修科目(3単位)

Asset Valuation and Strategy(ファイナンス基礎理論)

The Firm in the Capital Market(企業価値評価)

 

選択科目(9単位)

Short-term Financial Managementなどのファイナンス系の科目から9単位以上

 

その他選択科目(3単位)

ファイナンス系以外の科目から3単位以上

 

履修しなければいけない科目の数は専攻によって大きく異なります。ファイナンスの場合は必修科目が少ない一方、選択科目の必要単位がやや多い印象です。なおファイナンス専攻の科目はビジネスアナリティクス専攻の科目と重複が多いため、この二つ同時専攻とする学生が多いです。実務面からみてもファイナンスとビジネスアナリティクスは相性が良いので、おすすめできる組み合わせだと思います。

 

以下ではファイナンス専攻のイメージをお伝えするために、私が1年目の春学期に受講した必修2科目の内容を簡単にご紹介させていただきます。

 

    Asset Valuation and Strategy

 

CAPM、債券価格、デリバティブなど、ファイナンスの基礎となる概念を学ぶ授業です。この授業の特徴は、基本的な概念を表面的になぞるのではなく、ディスカッション形式であらゆる角度から生徒に質問を投げかけることで、深い理解を促すところにあります。例えば、完全効率市場仮説(Efficient Market Hypothesis)だと、「EMHが成り立つとき、ある二つの期間の株式リターンは相関するか?」「持続的に利潤を生み出す企業が存在するという事実は EMHに反するか?」といった質問が次々と投げかけられ、その場で回答を求められます。これらの問いは決して難しいものではないのですが、概念を表面的になぞっただけではなかなか答えられないものです。結果、授業への準備として、各自が概念を掘り下げて考えざるを得ないため、自然とファイナンスの考え方が身についていきます。数式の表面をなぞるだけではなく、その背後にあるロジックをあらゆる角度からディスカッション形式で掘り下げていくというスタイルは、私にとって非常に新鮮でした。個人的には、1年目で最も学びの多い授業でした。

 

    The Firm in the Capital Market

 

企業価値評価の基礎を学ぶ授業です。この授業では基礎的な概念を講義した後、ケーススタディが課され、提出後に解説を行うというサイクルが繰り返されるのですが、講義とケースの接続が本当によくできています。例えば、講義ではWACCの考え方やMM定理について説明を受けるのですが、最初はやや抽象的な印象を受けます。しかし、それに続くケーススタディは、講義で扱った概念をすべて活用しないと解答できないように作られており、自分で手を動かしながら、学んだ概念をケースにどう適用するか、時間をかけて検証しなければなりません。結果として、講義を受けた段階ではやや抽象的だった概念が、レポートを提出するころには、自然と自分のものになっていきます。長年かけて細部まで構築された授業という印象で、ファイナンス専攻でない人にもぜひおすすめしたい授業です。

 

以上、Kelleyにおける専攻の概要とファイナンス専攻の必修2科目の内容をご紹介させていただきました。Kelleyというとマーケティングやアントレプレナーシップが有名だと思うのですが、ファイナンスにも魅力的な教授、授業が揃っていると思います。複数の専攻科目を組み合わせることも可能ですので、ぜひ学校選びの参考にしていただければと思います。

2022年6月7日火曜日

Business Marketing Academyプロジェクト振り返り

Class of 2023Y.T.です。前回Y.Y.さんが書かれたStrategic Finance Academyの投稿に続き、私も1年次の春学期に行ったBusiness Marketing Academy(以下、BMA)での企業へのコンサルティングプロジェクトについて振り返りたいと思います。


1. プロジェクト概要

私はアパレル企業のプロジェクトに参加し、使用済製品のリサイクル状況に関する市場調査を行いました。顧客要望に応えるために必要、かつ可能な手段を考え、具体的にはWebリサーチや市場レポートを通じた化学合成品のリサイクル状況(米国内外)の調査を行い、また当該アパレル企業のB2B顧客へESGやリサイクル製品に対し抱く印象を電話でヒアリングし、結果を考察、次のアクション提案につなげるというものです。私以外のメンバーはアメリカ人2名、中国人1名、インド人1名であり、私はアカデミーの担当教官からチームリーダーとなるよう命じられました。


2. プロジェクトスケジュール

1月下旬:担当教官による各プロジェクト紹介、ならびに担当教官へ参加を希望するプロジェクト通知

EcolabEli LillyIntuitといった有名企業からスタートアップまで含めた計9つの会社が選択肢としてあり、企業のプロジェクトごとに新製品開発、マーケットリサーチ、競合分析といったテーマがあります)

2月下旬:顧客とのキックオフミーティング

3月中旬:リサーチ開始(以降、1回/週で顧客へ進捗を報告)

4月末:顧客(役員層)へのプレゼンテーション


3. 困難だった点

(1)チーム内の意識統一

チームリーダーといえど特に権限がない中で、またメンバー間でこのプロジェクトに注力できる時間や懸ける思いが異なる中で、さらには未だに語学力に難がある中でチームを采配するのは難しいものがありました。メンバーの中には就活のため思うようにプロジェクトに参加できない者、また顧客のプロジェクト焦点を狭めていく中で当初の想定と異なるテーマとなった結果モチベーションの低下した者もおり、各自の意識には当初ばらつきがありました。

(2)責任の明確化

阿吽の呼吸は通用しないため、何事にも責任や期限の明確化が必要でした。もともと人への作業依頼が苦手な私としては常に気が重い内容でした。

(3)グローバルスタンダードの見極め

他メンバーとの価値観や業務アプローチの違いが、ビジネス習慣または業務経験値のいずれの違いから来ているのか見極めが必要でした。自分が孤立すると周りの考えがグローバルスタンダードであるかのように思いがちですが、担当教官への相談の結果、周りがビジネス習慣を把握していないだけであると判明したこともあり、正しい判断を行うために広く周囲に相談した方がよい場合があることを痛感しました。


 4. チーム運営で意識した点

上記の難しさを受けていくつかの点を意識しましたが、特に意識の統一、良い雰囲気の醸成という点について特に意識しました。過去、Kelleyに来る前に勤務していた職場の上司から価格交渉における秘訣として、「よほどのことが無い限り、相手の希望を尊重すべき」という教えを受けたことがありました。この教えは交渉のみならず多くの場面で成り立つものと思っており、今回のプロジェクトにおいても筋が通っていると感じた際は基本的に相手の意見を採用することを心掛けました。その他、私はディスカッションで深く貢献できない分、打合せの事前準備(論点の明確化など)やチーム課題の遂行を積極的にこなし、少しでも多くの貢献点を示せるよう努めました。加えて、各チームメンバーとはプロジェクト外でもコミュニケーションを心がけ、可能な限り個々人の置かれた立場の理解に努めるとともに、感謝や労いの言葉は積極的に伝えました。


5. 結果、振り返り

このような心がけの甲斐があってか、positiveかつinclusiveなチームの雰囲気を醸成できたのではと自分では感じています。チームのアウトプットも改善した結果、顧客からも高評価を受け、かつプロジェクト後に行われるメンバーからの評価でもよい結果を受けることができました。当初は語学力の点から私にリーダーを辞めるよう薦めるメンバーもおり、私自身もリーダーを引き受けたことを後悔したこともありましたが、結果としてよい雰囲気でこのプロジェクトを終えられたことは純粋にうれしいです。

これまで私は営業というバックグランドを持つ手前、会計やファイナンスといった明確な強みを持たないことにコンプレックスを感じ、正直今でもその思いはぬぐい切れずにいます。しかし日本にいる際、営業として技術部署等の社内外の多くの関係者と接する機会に恵まれ、それらを通じて習得した人との接し方や業務への姿勢などは、日本のみならず海外においても通じ、ここが私の数少ない強みのひとつなのかもしれないという自信を少しながら得られたように思います。

単にMBAの教科書的知識を得ることは日本でもできますが、チーム課題を通じて様々なバックグランドのメンバーから成るチームを動かしていくことの練習は海外MBAならではのように思います。日本にいた際、なぜわざわざ留学するの?という質問に明確に答えられなかった自分がいましたが、今なら以前より自信をもって回答できる気がしています。残り1年もハード、ソフト双方のスキルを成長させられるよう頑張りたいと思います。

2022年4月24日日曜日

Strategic Finance Academyプロジェクトについて

Class of 2023Y.Y.です。今回は春学期の後半に行われたStrategic Finance Academy (以下、SFA) のコンサルティングプロジェクトについてお話したいと思います。

 

    概 要

 当ブログでも何度かご紹介しているとおり、Kelleyにはアカデミーと呼ばれるユニークな制度があります。日本の大学におけるゼミのような制度なのですが、さまざまな企業を招いての説明会など、就職活動に関連する活動が多いです。私はコーポレートファイナンスを志望する学生を対象とする、SFAに所属しています。

 今回ご紹介するSFAプロジェクトは、アカデミーに関連する授業の一つです。この授業では、チーム毎に割り当てられた顧客に対して、業界分析、戦略立案、財務分析などを実施し、プレゼンテーションを行うことが求められます。なお、春学期の後半は他のアカデミーでも同様のプロジェクトが実施されます。

 プロジェクトで割り当てられる企業は、大企業からスタートアップ企業までさまざまです。クライアントの要望も一様ではなく、新商品開発についての分析であったり、企業全体の戦略立案・財務分析であったりします。私のチームは、語学のコンサルティングサービスを提供するスタートアップ企業を担当することになりました。顧客の要望は、成長戦略の立案とそれに伴う財務分析です。


    プロジェクトの流れ

 大まかなプロジェクトの流れは以下の通りです。2月の後半に企業が割り当てられ、その後は4月後半のプレゼンテーションに向け、顧客とのミーティングを重ねていきます。ただし、この間には2週間の春休みが含まれており、実際に活動できる期間はそれほど多くありません。そのため、最初に顧客の要望を読み違えたり、スケジュールの設定を間違えたりすると、大変なことになります。幸い、今回はコンサルティング出身のチームメンバーがこうした管理を行ってくれたため、スムーズにプロジェクトを進めることができました。

プロジェクトのスケジュール(一部抜粋)
                  

    プロジェクトから得られた学び

 プロジェクトから得られる学びは、生徒の今後のキャリア目標によっても異なってくると思います。例えば、私費生の立場からみると、当プロジェクトはインターンでのプレゼンテーションに向けた予行演習という側面が強いです。一方、社費生である私の立場からみると、以下のような学びがありました。

 

チームマネジメント

 今回は他の方にリーダーを務めていただいたのですが、そこからチームマネジメントについて学びがありました。MBAの学生は分野ごとの能力・経験値のばらつきが大きいため、チーム全員に均等に仕事を割り振りつつ、一定の品質の成果物を出すのは簡単ではありません。その結果、成果物の質を上げるために能力・経験値が高いメンバーがすべてを担うことになりがちなのですが、チームを機能させるという観点からは当然、良いことではありません。今回のプロジェクトでは、リーダーがチームを機能させることを意識しながらプロジェクトを進行しており、成果物を重視してチームとしての機能を蔑ろにしてしまいがちな私としては、マネジメントの一つの形として学びがありました。

 

日米の起業環境の違い

 私は職場で起業に関する調査・研究に従事しているため、日米の起業環境の違いについて関心があります。特に、日本は米国と比較して起業活動が低迷しているといわれており、起業家教育、起業家への行政支援、資金調達環境など、どういった違いがその差異を生み出すかに関心がありました。

 今回、スタートアップ企業のコンサルティングを担当して改めて感じたのは、本質的な違いは意外と少ないということでした。例えば、今回私は財務分析を担当したのですが、日本の起業家と同じく、米国の起業家も数字の管理には不慣れで(ビジネススクール出身であっても)、困難を抱えています。そうした管理を支援してくれる行政機関があるわけでもなく、すべてが手探り状態です。また、経営実績の少ない起業家が資金調達に苦しむのも、日米共通です。一方で、起業家同士のネットワークの強さや労働市場の流動性には日米で大きな違いがあり、これらが起業活動の差として表れているように感じます。いずれにせよ、こうした日米の起業環境の違いを直に体験できるのは、コンサルティングプロジェクトならではの学びだと思いました。

 

以上、SFAプロジェクトの概要と私見をまとめさせていただきました。Kelleyに関して質問等ございましたら、是非とも在校生までお問い合わせください。

https://kelley.iu.edu/kjsa/contact/

 


2022年3月30日水曜日

選択授業の一例

Class of 2023Y.Tです。今回は202212月(1st 7 week)に履修した授業内容について触れたいと思います。Kelleyでは春学期、秋学期それぞれがさらに7週間ずつの2つのタームに分かれています。1つの学期を通じて同じ授業を受け続ける場合と比べ、より多くの種類の授業を履修できるという点でメリットがあると感じています。私が1年次春学期の1st  7 weekで履修した授業は以下の通りです。


- Introduction to Financial Statements Analysis and Valuation

財務会計の基本、財務諸表に基づいた企業分析の手法を網羅的に学習しました。国内外の有価証券報告書を読む機会が従来なかったため、冒頭から最後まで読むよい練習となりました。財務諸表の読み方のみならず企業のバリュエーションの基礎知識を学べ、投資家が株価、企業価値を判断する際の視点を一部でも把握できたのはよかったと思います。これまで営業/マーケティングをバックグランドとしていた自分としては新たな視点を得られたように思います。各会社の戦略に沿った財務比率の考え方について教授に相談したところIndependent Studyという教授-生徒の11の学習プログラム(単位取得あり)をしないかと提案されましたので、2年次にもし履修した場合は別途ブログにも記載したいと思います。

 

- Strategic Cost Analysis

管理会計の基礎を学ぶ事実上の必修授業です。管理会計の知識(損益分岐/原価管理/予実管理/移転価格等)について網羅的に学ぶことができました。Kelleyの多くの日本人卒業生がこの授業はついていきやすいとコメントを残す一方、日本人以外の同級生はこの授業に苦戦しているようでしたので、意外と管理会計の分野は日本人の素養として身についている強みの1つかもしれないと感じました。

 

- Business Marketing Strategy & Management

B2Bマーケティングに必要な知識について、B2Cとの違いも踏まえ包括的に学習する授業です。対企業の取引を考えるうえで必要な知識を広く扱ってくれるのでB2BのみでなくB2Cマーケティングの道を目指す人も多く参加していました。ディスカッションベースの授業であり、ケーススタディの内容をベースに授業の半分は学生側が話していたように思います。私も流暢ではない英語を駆使して自分の意見を述べましたが、教授を始め皆が真剣に理解しようとしてくれていたのが嬉しくKelleyの温かい学生の雰囲気を感じることができました。また、教授のJoshua Gildeaは即実践に使える考え方の伝授に注力されており、インターン中に活用できるよう、1年次の春学期の履修が勧められています。

 

- Developing Strategic Capabilities

Management Majorには必修授業です。企業文化/変革, M&A(特に買収後の企業統合、PMI)に必要なリーダーシップに特化した内容でした。Daniel Shum先生がLehman Brothersを始め長く投資銀行業界に身を置き多くのM&Aに関与した経歴をもっていたため、Lehmanを破産に至らしめた企業文化やM&A交渉、PMI時の注意点等、生々しい話を聞くことができました。社費生の自分としては派遣元の企業文化やリーダーシップ、M&Aの問題を想像しながら話を聞くことができ有用でした。

 

私費生の場合はインターンシップの獲得に向け、早々に自身の業務軸やキャリア戦略を考える必要がある一方、社費生の私は恥ずかしながらゆっくりとした時間軸で卒業後のキャリアを考えていた結果、この春学期は単に興味のある授業を履修するというスタンスで臨むことになりました。留学前にポストMBAのキャリア目標は明確にしていたはずなのに、いざこちらでいろいろな方々のお話を聞いていると異なった道も見えてきて、卒業後のキャリア目標が迷走したことが背景にあります。それでも派遣元企業の先輩方や人事部への継続的な相談、そしてこれまでのキャリアと将来的なゴール、自身の今の年齢などを踏まえてようやく大きな方向性が定まりつつあり、2年次は遅ればせながら少しは戦略的な授業選択ができると思っています。自らのキャリア目標を定めることは容易ではなく多くの人が悩むものと思いますが、目標決定が遅れたとしても、上述の通りKelleyの場合は各学期が2つに分かれ授業選択が比較的フレキシブルにできることから専攻転換がしやすいかとも思っており、そこもKelleyのカリキュラムの1つの良さだと思います(当然ながら早期にキャリア戦略を定めた人は専攻分野の授業を数多く受けられます)。私は夏休み期間中の自社アメリカ拠点でのインターンを検討していますが、そこで見出した実践での課題を踏まえ2年次の授業選択を行っていきたいと思います。

2022年2月24日木曜日

日本でのインターンシップ (就活編)

Class of 2023T.Oです。今回は私費MBA生である私が日本でのサマーインターンを獲得するまでの過程についてお話ししようかと思います。私は幸いにも複数の企業からオファーを頂くことができましたが、想像していたよりも選考過程はスケジュール、内容ともにハードであり、Kelleyの手厚いサポートなくしては内定を勝ち取ることは難しかったと思います。私費留学生にとってサマーインターンの獲得有無はその後のキャリアを左右する重要なポイントだと思いますので、少しでも私の体験談が参考になれば幸いです。

1.   インターン採用のタイムスケジュール(Boston Career Forum

MBA生が日本でインターンシップの機会を得るためには、基本的にBoston Career Forum(以下BCF)への参加が必要となります。以下が大まかなBCFのタイムスケジュールとなります。

a.  5月~7月:壮行会開催

MBA受験が一段落すると、すぐにMBA採用を行っている企業による壮行会という名の企業説明会が行われます。事業会社の場合は純粋な企業紹介のケースが多いのですが、投資銀行やコンサルティング企業などは壮行会が事実上の一次選考となっているケースも多く、MBA受験が終わってからすぐに面接対策を行う必要があります。

b.  8月~9月:BCF登録、個別企業へのエントリー

MBAプログラムが本格的に始まる時期と重なるタイミングでBCF経由での各企業へのエントリーが始まります。締め切りは各社異なりますが、インターンの採用は枠が埋まり次第終了するケースも多く、事業会社の場合はできるだけ8月末、遅くとも9月末までにレジュメの提出を済ませるとライバルに遅れることなく選考プロセスを進めることができると思います。

c.  10月~12月:面接~内定

書類選考を通過すると一次面接の案内が届きます。従来はボストンの会場で一斉に面接を行うというのが恒例でしたが、現在はコロナの影響もあり全てリモートにて選考が行われます。面接は日本語の場合もあれば英語の場合もあるので、前もって日英どちらでも対応できるよう準備をしておく必要があります。

私の場合、複数回の面接を経て11月上旬に内定通知(オファーレター)を受領しました。オファーレターには回答期限があり、複数社から内定を受領した場合には回答期限内にどの会社でインターンを行うかを判断する必要があります。

2. 米国MBA留学生が留意すべきポイント

自身の経験を踏まえて、私が思う米国MBA留学生が日本でサマーインターンを獲得するために気を付けるべきポイントは以下のような点ではないかと思います。

a.  MBAプログラム開始前から始まる怒涛の選考プロセス

壮行会は渡米前に開催され、BCFのエントリーはMBAプログラムが本格化する前から始まります。それはつまり、MBAで新たな学びや気づきを得る前に、「自分は卒業後に何がしたいのか」、「自身の強みは何か」といった面接で質問される観点について理解を深めておく必要があることを意味します。

加えてレジュメのアップデートや志望動機の作成等、エントリー後に必要な作業も多く、MBAプログラムと並行してエントリー企業とのやり取りを行うことはかなり負荷が大きかったです。

b.  容赦なく行われる英語面接

私のようにMBA受験のインタビューを丸暗記で何とか乗り越えた純ジャパからすると、企業との英語面接は非常にハードルが高かったです。

そもそも英語力の向上もMBAに期待する要素の一つと考えている中で、まだまだこちらでの生活にも慣れる前から英語で1時間前後のコミュニケーションを行うことは、MBAのインタビュー以上にかなりの事前準備が要求されます。

3. Kelleyのキャリアサポート

KelleyFinancial TimesMBA ranking 2022においてキャリアサポートで世界第4位に位置する等、世界トップクラスの評価を受けています。私がサマーインターンの選考過程を通じて感じたKelleyのキャリアサポートに関する強みとして以下のような特徴が挙げられると思います。

a.  各学生に担当のキャリアアドバイザーがアサインされている

KelleyにはGraduate Career Service (GCS)というMBA生のキャリアサポートを専門に行う組織があり、GCSのスタッフの中から各学生にキャリアアドバイザーがアサインされます。キャリアアドバイザーは学生一人一人のキャリアプランやスケジュールに応じて様々な相談に応じてくれます。特に日本の採用スケジュールはアメリカのスケジュールとは大きく異なっていることから、柔軟にこちらの相談事項に対応してくれるスタッフがいることは非常に頼りになりました。おそらく入学早々にレジュメの添削や模擬インタビューの依頼をしていた学生は私一人だったと思いますが、そのようなケースであっても非常に迅速かつ丁寧な対応を頂き本当に助かりました。特に模擬インタビューに関してはしつこいくらいに何度も練習をさせて頂き、細かな英語表現やジェスチャーに関する相談もさせて頂いたことで本番は緊張することなく面接に挑めたように思います。

b.  Academyにおける就活トレーニング

Kelleyでは毎週金曜日にAcademyと呼ばれる専門を同じくする学生が集まり自身の専門分野に関する学びを深めるアクティビティがあるのですが、このAcademyにおいても定期的にインターン就活に関するコンテンツが用意されており面接対策として非常に有効でした。

学生同士で模擬インタビューやエレベーターピッチの練習などを行うのですが、やはり志望する業界が同じ学生同士のため、何気ないやり取りやアドバイスからも自身のキャリアや強みや弱みに関する良い気付きを得ることができました。

私費留学生にとって卒業後の再就職という問題は志望校の選択や、そもそも留学すべきかどうかを判断する重要なポイントかと思いますが、日本人私費留学生の場合は特にキャリアサポートという観点を重視して学校選択をすべきではないかと私は思います。

世界的にMBAは将来の幹部候補ポジションを担う人材が取得すべき学位であるという共通の認識がある一方で、残念ながら日本においてはほとんどの企業や転職エージェントがその重要性について今一つ理解できていないという事実があります。実際に私は留学前に複数の転職エージェントと留学後の再就職について話をしてみましたが、現代のキャリア論からは大きく乖離した見解(「態々キャリアを中断する必要があるのか」「海外でMBAを取得したとしても英語力くらいしか評価はされない」等)を示すエージェントも多かったです。またMBA採用ではなく通常の中途採用枠でのインターンを募集している企業では給与水準も驚くほど低く、人事という側面においても日本はグローバルスタンダードから大きく後れを取っているということが現実かと思います。

このような状況下のなかMBA経由でグローバルなキャリアを志す際には、選択肢として「(1)外資系企業の日本法人にMBA採用で入社する」、「(2)海外就職」という二つの選択肢しか実質的に残されておらず、いずれも非常に狭き門であるかと思います。(1)に関しては今回お話したように、厳しいスケジュールの中でMBA採用を日本で行っている限られた企業のポストを世界中に留学している私費留学生と争わなければなりません。また、事業会社に限って言えば、職種はファイナンス若しくはマーケティングに限定されているケースがほとんどのため、そもそもいずれにも知見のない方は門前払いというケースもあり得ます。(2)に関しては言わずもがな国籍問わず世界中の学生と競争する必要があり、その厳しさは日本のインターンシップ採用の比ではありません。

以上を踏まえて私費でのMBA留学を検討されている方には留学前から卒業後のキャリアについて具体的なステップをイメージしたうえで、そのステップを実現するための手厚いサポートが最も期待できる学校に進学することをお勧めします。今回は日本のインターン採用についての経験をシェアさせて頂きましたが、今後も実際のインターンシップの様子や現地でのインターンについてもお話しできたらと思います。もちろん個別のご相談もいつでも大歓迎ですので、お気軽にご相談ください。