2020年3月13日金曜日

プレゼンテーションへの苦手意識の払拭に向けて・・・

Class of 2020のMOです。現在、2020年春学期の前半が終わり、MBA卒業前の最後の2週間のお休み期間に入っています。さて、今回はKelleyのプログラムを通じたプレゼンテーションに関する学びについてご紹介させていただきます。
Kelleyでは、チームプレゼンテーションの機会が豊富にあり、授業に限った場合でも、入学してすぐに行われるMe, Inc(詳細は過去記事で)で2回、1年生秋学期のIntegrated Core(詳細は過去記事)で2回、Academyで最低1回(どのAcademyに入るかによって回数は異なってきます)、また、1年生春学期~卒業までの選択科目でも、体感的には全授業のうち、3~4割の授業でチームプレゼンテーションをすることになります。

チームプレゼンテーションとは
下のイメージ(Kelleyの学生が授業の一環としてプレゼンテーションをしている写真ですので、かなり実態に近いです)で、チームメンバー全員が教授や生徒の前に立ち、スライドを使いながら、各人が自身の担当するパートを説明していくというものです。
どのようなプレゼンテーションをするかは課題・授業次第ですが、スライドの構成をものすごく一般化した上にざっくり言えば、①イントロ→②提案→③提案を実行すべき3つの理由→④提案実行上のリスク・リスク緩和策→⑤提案実行のタイムライン→⑥結論、というような感じになるかと思います。この①~⑥を3人~5人のチームメンバーで、全体のストーリーを決め、それに沿ってスライドを作成し、実際にプレゼンテーションしていくということになります。


Kelley HPより


プレゼンテーションへの苦手意識
入学以来、個人的に一番苦手意識を持っていたのがこのプレゼンテーションでした。苦手である理由を自分の中で探ってみたときに、①プレゼンテーション自体の経験不足、②英語の能力への不安、③「良いプレゼンテーション」とは何かがよくわかっていないこと、が挙げられるように思われました。③については、①の経験不足から派生していると思われ、「良いプレゼンテーション」の基準が自分の中でなかったため、スライド作成やプレゼンテーションの練習の際に注意すべきや改善できる点がよくわからず、不安なまま本番を迎えることになっていました。

苦手意識の払拭へ
プレゼンテーションに苦手意識を持っていること、そしてその原因を理解した後、せっかく万一失敗しても実害の出ない環境にいるのだからと、自然体でプレゼンテーションのある授業をいくつも取ったところ、苦手意識の払拭につながる気付きをいくつか得ることができました。

#1.場慣れの重要性
大勢の前で何かを説明する際の緊張は場慣れによって概ねゼロにすることができました。これは、1年生の春学期のファイナンスの選択科目でプレゼンテーションをした時に感じたことです(恐らく入学後6回目くらいのプレゼンテーションだったと思います)。それまでは、プレゼンテーションの際、自分が説明することに手いっぱいで、聴衆(教授や同じ授業を取っている生徒)の様子を見る余裕すら無かったのですが、この時からは、聴衆の様子を見つつ、間の取り方や説明方法を練習時から少し変えてみたり、聴衆の目を見ながら余裕を持って話すことができると感じるようになりました。

#2.本番で話す内容は丸暗記すべきでない
入学以来、準備段階で、本番で話す内容をスクリプトとして文字に起こして、それを丸暗記する、という今思えば非効率なやり方を採用していました。しかし、このやり方はハイリスク・ローリターンで、スクリプトの丸暗記の弊害として、話す内容を一つ忘れると次に何を話すのか思い出せなくなる、その結果フィラーワードが多くなる、話し方が感情のない機械的なものになりがち等々、悪い点しかありませんでした。実際、本番で一部内容が飛んでしまい、ますますプレゼンテーションへの苦手意識を強めたことがありました。このやり方を改めるきっかけとなったのは、ファイナンスの授業でのプレゼンテーション準備をした際です。このプレゼンテーションでは、1人当たり6分程度話す必要があり、スクリプトを書いて丸暗記するという時間が惜しかったため、スライドを見ながら、説明内容をつぶやくという練習を10回程度したところ、それだけですらすら説明できるようになり、本番当日にも、忘れたらどうしようというプレッシャーを感じることはありませんでした。プレッシャーを感じなかったのは、毎回練習の度に自然に少しずつ異なる言い回しになっていたことで、仮に本番で話す内容を忘れてもその場でスライドをチラ見すればすぐに思い出せるという自信を持てたためです。また、この練習方法のもう一つの利点として、スライドを見ながら練習することで、スライドの中のわかりにくい箇所や、つながりの悪い箇所を修正できるため、よりわかりやすいスライドが完成する、ということもあるように思います。

#3.芯を食った説明を簡潔にする
プレゼンテーション時の私の話すスピードはせいぜい毎分100 words 程度で、ネイティブの話すスピードには太刀打ちできません。5分話すとして、私が毎分90 words、ネイティブが毎分120 words話したとすると計150 wordsもの差が出てきてしまいます(150 wordsもあれば、スライドもう1枚分くらい説明できてしまいます)。そのため、説明時に心掛けていることは、余計な説明を削ぎ落とし、芯を食った説明を簡潔にするということです。直近でこの心掛けが上手く機能したのは、Social Entrepreneurshipという授業でした。スウェーデン(交換留学生)、フランス(交換留学生)、韓国、日本(私)という英語ネイティブ不在のチームを組んでプレゼンテーションをした結果、全9チームの中で教授から最も良い評価を受けることができました。高評価を得られた要因としては、①メンバー全員で議論してプレゼンテーション全体のストーリーが首尾一貫した意義のあるものになったこと、②全体のストーリーを踏まえ、各メンバーが担当するスライド作成を行った上で、再度メンバー間でスライド1枚ずつストーリーに即したものになっているかについて議論したこと、③リハーサルを行い、各メンバーの説明についての改善点を指摘しあったこと、が挙げられます。③に関しては、リハーサル時のプレゼンテーション時間が、本番での制限時間を3分ほど超過していたため、私からメンバーに対して、"AAA・・"と説明した部分は、"BBB・・・"という形で説明した方が簡潔でわかりやすい説明になるのではないか、といった指摘をすることで私の問題意識を共有することができました。実際、本番では他のチームのプレゼンテーションも聞いていましたが、我々のチームが最も簡潔で意義のあるメッセージを伝えられていたように思います。

まとめ
Kelleyでは授業の一環としてプレゼンテーションを避けて通れない機会が豊富にあり、プレゼンテーションに苦手意識を持っている私のような人がトレーニングするにはうってつけの場所だと感じています。上記のような学びを得ることで、入学当初から比較すると考えられないほど、プレゼンテーション能力も改善することができたように思います。

最後になりましたが、今回の投稿では、受験生の皆様の参考になるようなKelleyの特色といったところにはあまり触れておらず恐縮ですが、ご質問等ありましたら、お気軽にこちらまでご連絡ください。

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