2013年7月14日日曜日

ドイツ=ケルン大学のサマースクール

こんにちは。Class of 2014N.K.です。

今回は、私が夏休みを利用して参加した独ケルン大学の
CISP (Cologne Intensive Study Program in European Management) というサマースクールについて投稿させていただきたいと思います。


背景:


私の派遣元企業では、留学期間は
18ヶ月というルールがあり卒業に必要な単位を前倒しで取得するためにはサマーコースに参加して単位をKelleyに振替する必要があったというのがまず第一の理由にはなるのですが、本音を言えば純粋に欧州のビジネススクールでも勉強してみたかったというのもありました。 EU圏の拡大や統一通貨の導入など様々な政治・経済統合の過程を辿り、欧州内におけるヒト・モノ・カネ・資本の自由化の動きが活発化している中、欧州における経営手法・市場特性・企業文化などについて、日本やアメリカとの比較をしつつ理解を深めたいという動機もあり、派遣元企業と交渉の末にケルン大学へのサマースクール行きを承認してもらうことができました。

Kelleyのサマースクールは、中国 (北京大学) 、イスラエル (テルアビブ大学) 、オーストリア (ウィーン大学) 、デンマーク (コペンハーゲン大学) など、様々な国のコースが用意されています。プログラムの期間 によって取得可能単位が決まっていて、2週間のプログラムで3単位、4週間で6単位が相場となっています。Kelley1つの授業が1.5単位ですのでこれは結構大きいです。基本的には授業料も免除なので、社費派遣かつ夏にインターンを行う予定のない方でアメリカ以外の国で勉強をしてみたいという方には利用する価値の大きいプログラムだと思います。
もちろん、サマースクール以外でも通常のセメスター期間中に海外の提携校へ交換留学するプログラムもあります。去年は2名の方が上海とパリの大学に交換留学に行かれていますのでそちらのブログも参照してみてください。



プログラム概要:

CISPは、4週間で130時間のカリキュラム (授業・企業訪問・ビジネスプロジェクト)をこなし、最終試験にパスすることで、Kelleyの単位として6単位分の振替が認められる仕組みとなっています。

具体的には下記4つのコースをこなします。

1:
Intercultural Management Applied to International Business Issues
国際ビジネスの現場において表れる文化的思想や慣習の違いを認識し、それらが組織構造やマネジメントプラクティスにどのように影響を与えるかを掘り下げて学習しました。4
-Dimensionsというフレームワークを用いて、異文化間ビジネスにおける諸問題とその対処策をケース・ディスカッションを中心に学習しました。4Dフレームワークは、世界各国のPower DistanceSocial OrientationRisk Taking AttitudeGender attitude4つを計数化し、それぞれの国がどういったビジネスプラクティスを好む傾向にあるのかを判断するツールになります。一元的に捉えがちだった西欧の国でも、英独仏ではかなり異なる意思決定のアプローチや組織に対する価値観を持ち合わせていることが数字の面から理解できましたし、今まであまりビジネス上の接点がなかった国 (中近東、東南アジアなど) の人達の傾向というものも把握でき、将来マネージャーとして海外現地法人に赴任する際や、多国籍なメンバーをまとめあげプロジェクトを遂行する上で重要なソフトスキルの向上に役立つコースだったと思います。

2:The Euro and European Monetary Policy
統一通貨ユーロと欧州中央銀行の 金融政策についてのレクチャーと、フランクフルトにある欧州中央銀行・ドイツ連邦銀行への訪問で構成されているコースです。「ユーロ導入に至るまでの約30年にわたる
EC/EUの通貨協力・通貨統合の歴史」、「1999年のユーロ採択以後の実績 (ユーロ圏の経済統合の進展、物価の安定、基軸通貨化)」、「欧州中央銀行による金融政策とユーロシステムの役割・弱点」、「2007年以降の世界金融危機の中で、ユーロがどのような問題に直面し、どのような役割を果たしたのか」、「今後ユーロがどうあるべきか」といったトピックを学びました。ユーロの歴史から最新のECBのトピックまで包括的に学べ、大変意義のある授業でした。

ドイツ連邦銀行、欧州中央銀行、ドイツ証券取引所などをビジット


3:Intelligent Branding for Diverse Consumer Markets
欧州コンシューマー市場におけるブランディング戦略についてのレクチャーと、ドュッセルドルフの
Henkel本社への訪問で構成されているコースです。
HenkelNestleP&GなどのFMCG (Fast Moving Consumer Goods) 系企業の話がメインでした。あえて厳しい評価をすると、Marketingが有名なKelleyの授業と比較するとやや物足りない感じがしました。もう少し欧州市場の特性など欧州スペシフィックなトピックについて学びたかったというのが本音です。この点については、授業後のフィードバックでも数名の生徒から挙がっていたポイントなので、今後改善される可能性が大きいかと思います。このコースの面白かった点は、最終試験がOral Exam (口述試験) だったことでしょうか。Oral Examはドイツの学校では一般的な試験のやり方だそうです。事前にP&Gのケースが配布され、試験当日に生徒31組で教授の待つ教室に入り、教授が1人ずつ交互に違った質問を投げていき、生徒がそれに回答していくというルーチンを30分ほどかけて行います。実際はクラスでディスカッションした内容に基づく質問が殆どでしたので無事に切り抜けられましたが、とても面白かったです。これも少人数のサマースクールならではの経験ではないでしょうか。


4:Business Project with Deutsche Post DHL

国際宅配便・運輸・ロジスティクスサービスを扱う世界最大の国際物流会社であるドイツの
DHL社へのビジネスプロジェクトを行いました。プログラムの初日 (DHLからの依頼内容の確認) と最終日 (プレゼン) DHLの本社があるボンを訪れました。DHLからの依頼内容としては、彼らの戦略市場であるブラジル・アフリカ西部・ロシアの3市場において、DHLがサプライチェーンチャネルを構築・発展させていくために、彼らのクライアントである多国籍企業が直面する問題点とそれ対する解決策を提示して欲しいというものでした。16名のクラスメイトを3つのチームに振り分けた結果、私はロシアのプロジェクトにアサインされました。さっそく派遣元企業のロシア現地法人のロジ担当者の方とテレコンをセットアップしVOMを収集したり、大学のデータベースから参考文献にアクセスして読み込みを行うなど、1ヶ月という短期間で最終提案までまとめあげる作業はなかなかやり甲斐がありました。

DHL本社があるボンにて最終報告



今回のプログラムにおける
Takeaways

1:一生モノのネットワークづくり


これが最も大きな収穫だと思います。プログラムには世界各国のビジネススクールから合計
16名の生徒が集まりました。メンバーの国籍も、アルゼンチン、チリ、シンガポール、中国、台湾、カナダ、アメリカ、ドイツ、イスラエル、キプロス、ポーランドと非常に多彩です。彼らとは、1ヶ月の間でON/OFF問わずに濃厚な付き合いができ、私も親友と呼べる仲間を新たに何人も作ることができました。最後のFarewell Partyではみんなで涙ぐむくらいでしたので、本当に素晴らしいネットワークづくりが出来たと思います。
またケルン大学には、留学生1人に対してケルン大学のドイツ人学生がアシスタントとしてついてくれるBuddyシステムが用意されています。Buddyにはケルン市街を案内してもらったり、美味しいドイツ料理屋にビールを一緒に飲みに行ったりでき、現地の学生とも直接交流する機会があったことも良かったと思います。

Kelleyとは別の素晴らしいネットワークを築くことができました



2:欧州ビジネススクールならではの経験


欧州の企業へのコンサルプロジェクト、欧州金融機関への訪問、ユーロと欧州中央銀行の金融政策のコースなど、欧州ならではのトピックを学べたことは、
Kelleyではできない経験だったと思います。また、ドメスティックの学生が7割を占めるアメリカのビジネススクールとは異なり、欧州ビジネススクールにおけるDiversityに富んだ国際色豊かな学術環境は非常に魅力的ですし、教授自身も英語が母国語でないため彼らの話す英語も分かりやすくディスカッションにも参加しやすかった点は良かったと思います。

3:サマースクールならではの経験
 Kelleyでは最初のCore Programを経験することによって、学生はある程度おなじレベルの知識を得ることができるので、その後のチームアサインメントなどを取り組む際にはお互いがどのようなスキルセットを持っているかは言わずとも分かります。しかし今回のサマースクールでは、Full-time MBAの学生だけでなく、フルタイムの仕事を続けながらパートタイムMBAに通い今回長期休暇を取ってこのプログラムに参加している人やファイナンスのマスターコースからの参加者などもいますので、各々のバックグラウンドやコースに対する期待値が本当にバラバラでした。そのような環境下でのディスカッションやコンサルプロジェクトなどは、チャレンジングでもありましたが面白くもありました。
また、ケルンのベストシーズンとも言われている6月は大変過ごしやすい季節で、クラスメイト全員がドイツでの1ヶ月の夏を満喫 (?) しようと勉強だけでなく遊びも一生懸命頑張りますので、非常に充実した放課後や週末が過ごせたと思います。私もクラスメイトと週末にアムステルダムや世界遺産のライン川渓谷へクルーズに出かけたり、学内イベントの10kmマラソンに参加したり、放課後は現地の学生と公園でBBQをしたりクラブへ繰り出したり・・・と欧州の文化に触れながら本当に多くの思い出を作ることが出来ました。

10kmマラソンに参加 (上)
みんなでアムステルダムへ週末小旅行 (下)




結論:

CISPでの経験は、私にとって間違いなくOne of the Best Memoriesになりました。ケルン大学の事務局の方も非常に熱心で、毎年プログラムの改定などを行っているようですので今後もQualityの高いプログラムが期待できるのではないかと思っています。興味のある方は是非参加してみてください。

それでは皆様も体調管理に気をつけながら、良い夏をお過ごしください。



2013年7月3日水曜日

New assignment



Class of 2013TYです。 

5月の頭にKelleyを卒業し、早くも2ヵ月弱がたちました。その後、順次日本へ帰国し新たな職場(なかには海外で)で働き始めたClass of 20136人ですが、先週末にはかねてから楽しみにしていた同級生のYTくんの結婚式にて久しぶりに同級生全員が日本で再会し、いよいよわれわれの留学生活も終わりを迎えたなと実感をした次第です。
ですので、私がこのブログに投稿するのは今回でいったん終了になる見込みですが、最後にMBAを取得して卒業した後にどのように会社へ復帰(私費の方の場合は再就職)していくのか、私のケースを少しご紹介したいと思います。

私のケースを一言で申し上げるならば、「大きなキャリアチェンジの転機を迎えた」ということができると思います。もともと留学前は日本国内のお客様むけのプライシングを主に消費者向けのマーケティングを担当していたのですが、今回は国際事業部という部署に配属になり海外への新規出資や出資済の企業のハンドリングを主なアサインメントとして任せられることになりました。

いままでの社内のキャリアでは全く触れたこともないビジネスを担当することになったため、当然ながらその部門に働く人達との人脈もほぼないという環境に身をおくことになりました。私の場合、留学前にすでに10年間、派遣元の企業に勤務していたのでここまで社内人脈の薄い部門に異動するということはあまりイメージが湧いていなかったのですが、あたかもMBAを私費で取り、別の会社に転職をしたかのような感覚で日々新鮮な思いで新たな仕事に取り組んでいます。

また、留学前は英語を使って交渉や会議をすることはほとんど無かったのですが、現在は海外出張や海外との電話会議が頻繁にあり、以前の自分ならば英語が分からないことを理由に萎縮していたと思いますが、現在は積極的に前面にでるように心がけています。これは、さすがに会社のお金で2年も留学をしておいて英語が分かりませんというわけにはいかないので(笑)ということが半分ありつつ、でも一方で、ビジネススクールで2年間格闘した結果、やはり比較の上では社内のほかの人達よりも英語を道具にして仕事をするということに違和感がなくなったということが大きいのだと実感しています。実力・マインドの双方に改善があったといったところでしょうか。なお、すでにKelleyの他の在校生も何度もこのブログで書いていますがMBAで何を得るかは人によってまちまちだと思いますので、自分が弱いと思うところが改善できればそれは何でもOKなのだと思います。(自分の場合はビジネスに関する知識・ツールはすでにある程度知っていて、外国人との折衝能力がMBA留学で一番改善できた部分だと思っているので、ビジネス経験が浅いけど英語は完璧な帰国子女の方なら改善ポイントは私とは根本的に違うでしょう。)

加えて、あまり詳細なことはここでは書けないのですが、帰国後にフィリピンに海外出張をした際にはKelley卒業生で海外赴任をしている他企業の先輩に出張先で再会し将来のビジネスに向けた相談をしたりするなど、留学がなければ絶対になかったであろう人脈の広がりやビジネス経験の深まりも感じています。もちろん、社費留学の場合は派遣元企業の人事方針によって帰国後のキャリアはまちまちで、必ずしも留学経験を生かせる職場に配属されるとは限りませんが私の場合はラッキーだったと思います。あくまでMBA留学後のキャリアパスの一例として考えていただければ幸いです。

最後になりますが、7/15(祝)に留学予備校のAGOS主催のMBA夏祭りが開催されます。詳細はAGOSのホームページなどで告知がされていますが、Kelley School of Businessも出展予定ですので、将来、MBAの留学を予定/検討されている方はぜひお運びいただければ幸いです。

2013年5月9日木曜日

Kelleyにサッカークラブをつくろう


皆さんこんにちは。Class of 2013S.M.です。この投稿が掲載される時点では既に卒業済みなので、在校生ブログという観点からは少々ズレますが、もう一度投稿する機会をもらったので、すいません、また湧いて出てきました()今日は留学中の青春の一ページであるKelley Soccer Clubについて投稿したいと思います。

渡米を直前に控えている方、あるいは留学をこれから志す方、「皆さんは留学中に何を成し遂げたいですか?」この問いの答えは、個人の価値観によるため当然正解はありませんので、主体的な取り組みであれば何でも良いと思います。ただ、ひとつ言えるのは、帰国後に「何をしてきたのか?」と聞かれた時に、予備校の決まり文句ではなく、自分の言葉で想いを持って取り組んだことをしっかり語れないと、質問者も「二年間何してきたのよ!?」と首をかしげてしまうことでしょう。

私は、留学期間中の目標の一つに「他の国の人と協力して、組織の運営やイベントを企画する」というものを掲げていました。組織運営やイベントを主体的に行う過程で、多国籍な環境において周囲をどう巻き込んでいくのかということを体験的に学びたいと思ったからです。もちろんKelleyでは授業でチーム課題が必ず課せられるので、チーム活動を通じても似たようなことを学べますが、課外活動としても何かやりたいと強く思っていました。

留学期間中は、ソーシャルイベントが豊富にあります。例えば、飲み会は毎週開催されていますし、ボーリング大会、ハロウィン、クリスマスパーティ等挙げていったらきりがありません。ただ、イベントに参加して気付いたのが、大半のイベントがネイティブ主催で、東アジア人が主催するイベントはほとんどないということです(もちろん各国の文化紹介イベントはAsian MBA等が主催しています)。そこで、せっかくなら人の作った流れに乗るのではなく自分で流れを作りたいと余計に思うようになり、上記の目標を是が非でも達成したいと決意を新たにしました。

とはいえ、実際に何をしようかと初めは悩んでいました。折しも一年目の終わり頃、当時フットサルを取りまとめていた二年生が「俺たちは公式クラブじゃないけど、来年もこの取組みが続くといいなぁ」とつぶやいたので、ビビビと来ました!「これなら英語ができなくても何とかなるし、日本でもフットサルリーグをずっと運営していたからちょうどいいのではないか」と思い、早速彼に「来年は俺に任せてくれ」と話を持ちかけ、快諾してもらいました。ところが、時を同じくして別のネイティブのグループがこの取組みを公式のクラブにしようという意思の元、「自分達が運営する」と言い始めたのです。私もここは譲れないと思い、彼らに「力を合わせて運営しよう!」と言ったところ、彼らはOKとは言ってくれしましたが、当初は明らかに私を歓迎していないように感じました。そのためコミュニケーションの面で非常に苦戦しました。

そこで、まずは彼らから信頼を得ようと思い、毎週実施していたフットサルの運営補助をしたいとネイティブのS君に申し出ました。彼も就職活動等で忙しく、フットサルを休みがちだったため、ここはあっさり快諾。これにより徐々に信頼を獲得できましたが、それでもまだ決定打に欠けていたと思います。ところが、私がチームユニフォームの作成を取りまとめた時に転機が訪れました。作成当初は価格やデザイン等バラバラの意見が色々な人から出てきてもう無茶苦茶・・・その中で、みんなの意見を集約しながら、コンセンサスを形成していき、最終的にとても良いものを作ることができました。一方で、作成過程においては、商標の問題や価格の問題など日本では予期せぬ出来事が次々と起こり、苦しいピッチングの連続だったのも事実です。この経験から、色々な国の人を巻き込みながら一つの成果物を作り上げていく楽しさと大変さを学びましたが、それ以上に仲間から確たる信頼を獲得できたことが最大の収穫だったと思います。
Diverseなチームってそれだけでワクワクしますよね!

一度信頼を獲得すると不思議と事がうまく運びます。これ以降、運営に関与する機会がグンと増え、私の稚拙すぎる英語にもみんな真剣に耳を傾けてくれるようになりました。そしていよいよ、我々の日ごろの取組みを学校の公式クラブとするプロジェクトが始動しました。公式なクラブとして認定してもらうためには、署名と生徒会の前でのプレゼンにより過半数の了承が必要です。私はプレゼン直前の打ち合わせには参加できなかったものの、プレゼン当日は同席し、クラブとして認可された瞬間に立ち会うことができ、仲間と歓喜のハグを交わした瞬間の熱い想いはきっと一生の思い出となることでしょう。
外国の人ってなんで撮影時の笑顔が上手なんですかね?!
そして、公式クラブにするための取組みと並行して、「Kelley World Cup」というイベントを企画していました。折しも卒業前の学校行事が盛りだくさんの時期で、スケジュールや場所の確保に苦慮しましたが、これは日本人特有の粘りと調整能力でなんとか乗り切り、上述のS君にイベントのアナウンス等渉外の役割を任せ、私は裏方として取りまとめを行いました。S君とは既に強固な信頼関係ができていたので、日程と場所の問題をクリアした後は円滑に準備を行うことができたと思います。そして当日は晴天にも恵まれ、観客も合わせると70人以上の人が参加し、大盛況のうちにイベントを終えました。イベントが終わった後に、仲間と固く握手を交わし、多くの人から労いの言葉をもらい、目標を一つ達成できたという充実感で胸がいっぱいになりました。日本でも類似の取り組みをしていましたが、やはり海外で他の国の仲間と一緒に作り上げたこのクラブ、そしてイベントは特に感慨深い思い出となったことは間違いありません。

私のこの取組みは、仕事とは全く関係ありません。そしてビジネススクールでなくともできることだと思います。しかし、異国の地で、色々な国の仲間と協力し、少なからず存在する国ごとの壁をぶち破ることに微力ながら貢献したこれらの経験は、私の今後の人生に大きな影響を与えることでしょう。言葉の問題や文化による考え方の違いから度々意見は食い違いましたが、『言葉はうまく通じなくとも、想いがあれば心は通じる。』ということを体験的に学ぶことができたと信じています。

長くなってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。最後にもう一度皆さんに質問をして私の最終投稿を終えたいと思います。「皆さんは留学中に何を成し遂げたいですか?」

2013年5月5日日曜日

一番思い出深いこと・・・




Class of 2014S.Oです

Class of 2013の皆さん、
ご卒業おめでとうございます!
2年前、様々な思いを胸に入学されたと思いますが、今はKelleyでの学びを踏まえ、新たな思いを胸にご卒業されることと思います。

今回は卒業記念ということで、卒業される6名の皆さんに「この2年間で一番思い出深いことはなんですか?」ということで、敢えてひとつに絞って挙げていただきました! 
(順不同です)


「娘の言葉」
入学されて1か月が過ぎた頃、娘さんもPreshcoolに通い始めて暫く経った頃、突然娘さんが「学校に行きたくない」と言い出したそうです。普段楽しく学校に通っている様子の中でこの言葉は予期していなかったらしく、正直驚いたそうです。そしてこの方ご自身も丁度MBAの厳しさに直面していた時期で、娘さんに「学校に行かなくちゃダメだよ」と諭しながら、ご自身にも言い聞かせていたとのこと。筆者自身も全く同じ経験があったので、共感するところが多いです。新しい生活に慣れるのは大変ですが、家族それぞれが一つ一つ壁を乗り越えていくことは、充実したMBA生活を送る上で大変重要です。


「日本語教師ボランティア」

この方は、アメリカのボランティア精神に感銘を受け、また日本の文化を少しでも多くの人に伝えたいという思いで、忙しいスケジュールを縫って、地元のアジア文化センターで日本語教師を始めました。様々な国籍の生徒との授業を通じて、教える立場ながらご自身にとっても学びが多かったとのこと。この方はほかにも、同級生とKelleyサッカークラブを立ち上げたり、Toastmasters club(弁論クラブ)で準優勝したりと、授業に限らず課外活動にも意欲的にチャレンジされた方です。思いと勇気をもって行動すれば、何事も実現できると私達に示してくれました。



「夏のインターンシップ」
NYでのインターンの経験は公私ともに刺激的だったとのこと。1年間MBAで学んだことを実践で活かす場であるとともに、希望の職務でそこで出会った同僚と仕事をしたり、遊びに行ったりと、とても充実した忘れられない思い出になったとのことです。インターンを通じて感じたことを基に、MBA2年目をどう過ごしていくか、考えるプロセスはこれまた重要ですね。

「夏休みの旅行」
この方は、長い夏休みを利用して、約3か月奥様とヨーロッパを周遊されました。これまた忘れられない良い思い出ですよね。私費の方はインターンで忙しいですが、比較的時間に余裕のある社費の方にとっては旅行のチャンスです。 春休みや冬休みも含めて、普通だったら行けないような場所へ出掛けたり、日本からだと遠いけど、アメリカからだと行きやすい欧州や中南米方面へ出掛けたりできるのは、学生ならではのこと。期末試験が終われば、皆さんこれまでの貯蓄を使い切る勢いで、大学を飛び出します。

「GLOBASE (グアテマラ)」
Kelleyの海外スタディトリップの一つです。この方はグアテマラのスモールビジネスのコンサルプロジェクトに携わりました。クライアント企業の高い要求水準にもめげず、チームメイトと一丸となって懸命に取組み、最終的に高い評価を得られたことは、ご自身の自信にもつながり、学ぶことも多かったそうです。またCore termでの反省を活かし、チームへの貢献という点で大きく成長できたこともその後のMBA 生活の自信につながったとのこと。この方にとって、治安やインフラ面に不安のある地域に行くことは初めてで、渡航前は不安が尽きなかったそうですが、思い切って行って良かった!、一生忘れられない最高の思い出になった!そうです。

「海外交換留学プログラム (上海)」
この方は、2年生の春学期に約1か月間上海のMBAプログラムに参加しました。アメリカ以外のビジネススクールも経験できるなんて本当に貴重な機会ですよね。応募動機は、中国経済成長のダイナミズムや、日本と似ているようで全く異なる文化・価値観などに触れてみたいと思ったこと、どの業界でキャリアを積むことになろうと圧倒的な人口とそこから生み出されるマーケットパワーを、MBAの授業を通して少しでも感じられれば、自身のキャリアに何かインパクトを残せるのでは、という思いで応募したそうです。またそこで築いた友達のネットワークも今後の貴重な財産だと思います。実際現地での経験は予想を超えるものだったようで、とても刺激的だったそうです。

以上、6名の方にそれぞれ挙げていただきました。
筆者の事前予想では、特定の出来事に回答が集中するのでは?と思っていたのですが、結果は66様! 
皆さん色々なことに挑戦されてきたんだなと改めて驚かされました。

Class of 2013の皆様、色々とお世話になりまして本当に有難うございました。
筆者にとって皆さんとの一番の思い出深いこと、最後にCulture Caravanでパフォーマンスに向けて汗を流した日々は忘れません。今後とも末永く宜しくお願いします!



2013年4月29日月曜日

GLOBASE Guatemala 2013体験記(前編)

皆さん、こんにちは!
Class of 2014のH.Mです。
ブルーミントンにもようやく春が訪れ、街にはちらほら桜らしき木が先週ぐらいまで花をつけておりました。こちらの人たちは服装が極端なため、暖かくなるとすぐに半袖Tシャツ、短パン、サンダルといった日本では夏が近づかないと見かけないような服装にチェンジします。

さて、気温も暖かくなり、気持ちの良い時期でもあるので、少しまったりとしたゆる~いブログを書きたかったのですが、その前に書くべき内容があるのでそのようなブログはまた次回とさせていただきたいと思います。

今回は春休みに参加してきたGLOBASE Guatemalaの体験記をご紹介したいと思います。
まずGLOBASEとは何ぞや?という方は、こちらのブログをご参照ください。

今年はGLOBASEはインドとグアテマラの2カ国のみの開催でした。(ちなみに来年はガーナが復活して3カ国になる予定です!!)

GLOBASEは間違いなくKelleyの目玉プログラムであり、是非Kelleyに入学された暁には参加されることを強く強くオススメいたします。

もうすぐKelleyでのMBA1年目が終わろうとしていますが、私のBest memory in Kelleyになること間違いなしです。

私が考えるGLOBASEに参加することの利点としては、
1.なんといっても実際の企業相手にコンサルティングを行うことが出来る
2.新興国のカルチャー、ビジネスがどんなものかを学ぶことが出来る
3.プロジェクトごとにチームを組んでの取り組みとなるので、長期チームプロジェクト経験にもなる
4.何より参加する他のクラスメートととても仲良くなれる
5.とにかく楽しい

などなど、まあこれでもかというぐらいお得なことがたくさんあります。
このような新興国にフォーカスした国際コンサルプロジェクトを持っているのもKelleyの強みですね。

そのほか、GLOBASEの特徴をいくつかご紹介しますと,

1.生徒主体のプログラムである

もちろんプロジェクトを通してfaculty memberがleadをするのですが、GLOBASEはfaculty member以外にも2年生のリーダーシップチームが構成されます。このリーダーシップチームがクライアントがBloomingtonに訪問されたときの送迎から、Guatemalaでの滞在スケジュール、観光スケジュール、クライアントとの窓口、そして我々のアドバイザーになるなど、大きな役目を担っており、faculty memberはどちらかというと何かあった時のサポート役という感じでした。
Guatemalaに行くまでの前半7週間(1月の春セメfirst 7 weekから春休みまで)は毎週GLOBASEのclassがあるのですが、そのうち1コマはこのリーダーシップチームが担当して、「真のリーダーシップとは何か?」というトピックで授業を行いました。
今年GLOBASEに参加したメンバーの多くが、来年のGLOBASEのリーダーシップポジションに応募しており、とてもいい循環になっていると思います。

2.クライアントもある程度厳選されている

GLOBASEは、GuatemalaにあるAMCHAMというAmerica Chamber of Commerceという組織とKelleyがタッグを組んでクライアントを選んでいます。Kelley側からクライアントに打診するのではなく、Kelleyにコンサルプロジェクトを依頼したい企業がAMCHAMに応募をして、最終的にGLOBASEのクライアントになるかが決定されます。
従って、クライアント側も非常にコンサルプロジェクトにとても熱心に向き合って下さり、Case competitionでは体験できないような実際のコンサルティングを体験することができます。
私が担当したクライアントも、GLOBASEが終わったあとも我々の提案した内容のimplementationについて質問を送ってくるなど、引き続き現在もクライアントとの関係は続いています。

3.単なるコンサルプロジェクトではなく、それに必要な知識の習得もセットになったプログラムである

GLOBASEは1月中旬にクライアントがBloomingtonを訪問されてからが実質的なスタートとなり、3月の春休みに現地を訪れるまではKelleyでメールやSkypeなどを通じてクライアントとやり取りをし、作業を進めていきます。その間、毎週GLOBASEのclassがあるのですが、2コマ連続なので、かなりハードです。しかしながら、毎週違ったトピックを学び、コンサルティングに必要な知識を習得できるので、実体験だけでなく、知識面からも得るものは多いです。
今年のケースですと、前7回のclassはコンサルティングの基礎知識、ラテンアメリカの文化、マーケティングの基礎知識、Guatemalaの経済状況、オペレーティングの基礎知識、リーダーシップについて、効果的なコミュニケーション方法などなど、非常に幅広い分野を効率よく学ぶことができました。
しかも毎回のClassは、それぞれの分野のprofessorがGLOBASEだけのために授業をしてくれます。これもKelleyの教授陣のチームワークと熱心さ故に実現できるものだと思います。

最後に、私が担当したクライアントとプロジェクト内容を簡単に記して(秘密保持契約のため、詳細は記載できませんが)、実際の現地での活動等については次回後半編でご紹介したいと思います。

私が担当したクライアントは自動車部品やパーツ、修理サービスを行っているファミリー企業です。カスタマーは個人客の他、自動車修理を行っている修理業者がメインであり、また卸業も行っています。当初我々に依頼された内容は、
「いかにして我々のビジネスを拡大すべきか、その拡大戦略を考えて欲しい」というものでした。
最初のヒアリングで色々な問題点が浮かび上がってきました。
彼らが依頼してきた背景には、売上が近年低下している、という問題があり、その要因を探っていくと色々な事実がわかってきました。
・競合他社の市場参入
・中古自動車の輸入規制と販売規制
・自動車保険の新制度
・従業員のモチベーション低下
・ブラックマーケット(いわゆる闇市場を通じての別ルートでの製品販売網)の存在
・Guatemalaの経済状況
・在庫の滞留

まさに問題山積みといった感じですが、ではこれらの問題をどのように考え、どのような拡大戦略を提供するのが良いのか?

続きは近日中に更新いたします。

2013年4月20日土曜日

Business Marketing Academy のコンサル体験

こんにちは。Class of 2014N.K.です。

今回は、私が所属するBusiness Marketing Academy (BMA) のコンサルティングプロジェクトについて投稿させていただきたいと思います。

総括:
1月下旬にKick-off4月上旬に最終プレゼン報告を行ったので、約3ヶ月近くこのプロジェクトに取り組んでいたことになります。(もちろん単位ももらえます。) 非常に内容が濃く時間と労力が求められるプロジェクトでしたが、実際にアメリカのFortune500企業を相手にコンサルティングができ、ソフト面・ハード面ともにMBAならではの実践的な経験を得ることが出来たと思います。


背景:

1月初旬にAcademyの教授から、クライアント企業とプロジェクト案件の発表がありました。今年はEli Lilly, Du Pont, General Electric, Ecolab, Carlisle, Direct Supply6社が協賛し、各社から9つのプロジェクトが提示されました。
各プロジェクトともに、背景と課題が説明され、私は総合化学メーカーDu Pont社のプロジェクトに立候補しました。立候補者の中から、教授によってチームメイトが選ばれ、私のグループは、私とアメリカ人1名、インド人4名、という6名の構成になりました。 もともとBMAにはインド人学生が多く所属しているので、このアンバランスさは仕方ないですが、チームキャプテンを決める段階で既にインド人同士で揉めています。結局は投票で決めたのですが、落選したインド人の女の子が既にものすごく不満そうで、この先チーム内で揉め事が起きないか少し心配です。。


課題認識:

DuPont Performance Polymers (DPP) は、Du Pont社が持つ13つの戦略ビジネスユニットの1つで、エンジリアリングポリマーやナイロンといった高性能合成繊維を製造・販売しています。DPPが取り扱う製品だけでも1000種類を超え、カバーする市場セグメントは自動車、エレクトロニクス、ヘルスケア、など多岐に渡っています。現在DPPは、Large Account向けの直販とSmall Middle Business向けのディストリビューターの2つの主な販売経路を活用しており、クライアントからの要望は『北米市場において、DuPont高性能ナイロンの売上拡大のために、適切な販売チャネルの選択と販売促進活動・ツールを提案して欲しい』というものでした。


最終報告までのプロセス:

1月末にDu Pontの北米地区Marketing ManagerChannel ManagerKelleyに招待し、Kick-off Meetingを行いました。クライアントからプロジェクトの概要が説明され、我々も不明点をQ&Aにて確認し、プロジェクトの骨子を掴みます。以後、毎週金曜日にクライアントと電話会議を行い、進捗を報告していきます。
初回の報告では、Projectを進めるにあたり、Letter of Engagement (クライアントの期待値、フォーカスする/しないポイント、タイムライン、などクライアントとの合意文章)を作成。その後、DuPontや彼らのディストリビューターのSales DirectorSegment Leaderなど様々なファンクションの方と電話会議を設定し、問題点のヒアリングなどを行い、理解を深めていきます。集まった情報をベースに、問題点に関して仮説を持ち、Opportunityを模索、RiskMitigationを考え、戦略を構築してくというプロセスを繰り返し、徐々に我々の提案内容を固めていきます。

 Non-disclosure agreementを結んでいるため、あまり詳細に渡ってご報告できませんが、徐々に以下の問題点が見えてきました。

チャネルの問題:

付加価値を生まない単なる”Box Mover”としてのDistributor
Distributorにとって、DuPontの商品を積極的に販売するインセンティブの欠如
DistributorSales Forceへの教育体制が不十分

プライシングの問題
製品のリストプライスが高すぎる (ディストリビューターからの値下げ要求を毎回飲んでおり、リストプライスが意味をなしていない。)

DuPont内部の問題
・R&DMarketingのコミュニケーション不足
Product Life Cycle上の管理ミス (1000を超える製品群を管理するにあたり、取引量の少ない製品をEOLするタイミングやスキームの決定が困難)
ディストリビューターを管理統制する機能が弱い

2月下旬のAcademy WeekChicagoB2B企業数社を
訪問した際に、ディストリビューターとの関係をヒアリングを行い、彼らも似たような課題を抱えていることが分かり、このTripで得たinsightはプロジェクトを進める上で大きな助けとなりました。

2月のAcademy TripではChicagoのB2B企業数社を訪問
Industrial Supply大手のWW Grainger本社にて

3月初旬に中間報告という形で今までの調査に基づく提案内容をプレゼンしました。クライアント側も我々の提案内容を概ね好意的に捉えてくれ、方向性がほぼ固まったところでさらにリサーチや資料の作成を続けていきました。 

4月中旬になり、クライアントをDuPontの本社があるDelawareWilmingtonからKelleyに招き、最終報告を行いました。最終報告の前夜には、クライアントの方にディナーをご馳走してもらい、その後チームメイトと再び学校に戻りプレゼンの最終リハーサルを行うなど直前は非常に慌しかったですが、プレゼン終了後クライアントに我々の報告を高評価していただき、労いの言葉をいただいた時は今までの苦労が全て報われた気がしました。

練習を重ねただけあって、自分の担当パートのプレゼンはほぼ完璧にこなせたと思うのですが、Q&Aの部分がうまくさばけずチームメイトからの助けを借りてなんとか回答できた状態でしたのでそこは反省したいと思います。プレゼンの途中で急な質問をされても冷静に相手の質問の意図を汲み取り、なるべくシンプルな英語で回答するにはもう少し訓練が必要だと思いました。


Takeaways
B2Bの世界は非常に深く、今回は化学メーカーのマニアックな世界にどっぷりと漬かることができました。コンサルタントの視点でクライアント企業の経営課題を客観的に捉えることで、彼らが抱えている経営課題 (組織体、販売チャネル、プライシング、プロダクトライフサイクル管理など) は、本質的には私の派遣先企業のビジネスユニットが抱えている問題とも重なる、と発見できたのは興味深かったです。

また、今回のプロジェクトはビジネススクールの仲間達と取り組みましたが、もし自分がリーダーとしてプロジェクトを引っ張る立場になったら?、もし海外現法で多国籍なメンバーと仕事を進めることになったら?と仮定し、そのような状況下で仕事をどのように進めていけばよいのかを疑似体験できたことは1番の収穫だったと思います。


最終報告を終えた後チームメンバーとの1枚

2013年4月15日月曜日

Takeaways



Class of 2013TYです。4月も残り半月となり卒業までついに3週間弱となりました。あと1ヵ月もすると約2年間離れた日本(そして職場)に舞い戻ると思うと不思議な気持ちになります。

なお、卒業式を目前に控えすっかり春めいてきたBloomingtonには今週、Dean’s Council(日本流に言うと、学部長の諮問会議でしょうか) メンバーの伊藤様が日本からブルーミントンに年1回の会議のために来訪されました。この会議は来年以降のKelley School of Businessの大きな運営方針(入学定員、カリキュラム、重点施策など)についてKelleyDeanCouncilがディスカッションする場のようで、いまこのブログを読んでいただいている受験生の方にも大いに影響のある会議です。その公式会議の終了後、伊藤様には在校生の自分たちとも意見交換の場を設けていただきました。伊藤様は、ケリーにてMBAを取得後、派遣元企業(日本の某大手電機メーカー)の米国法人代表まで勤めあげられた方で、同じく社費派遣MBAである自分にとっては卒業後のキャリアとして目標とするべき方の一人だと思うのですが、そのような方がケリーの諮問会議メンバーに参画して、日本とケリーとの架け橋を務めていただいていることに在校生として非常に心強く思いますし、自分自身も卒業後にKelleyとのネットワークを何らかの形で保ち続けていきたいと改めて認識をした次第です。

 意見交換会での記念写真




さて、若干前置きが長くなりましたが、前回の私の本ブログ投稿ではこれからMBAに入学される新入生の方がKelleyMBASurviveできるかという入口の視点で話をしましたので、今回はいま私がまさに立っている出口(卒業時)の視点でケリーで何を得ることができたのかという話をしたいと思います。すでに何人かの同級生がそれぞれの視点でMBAプログラムのTakeawaysを語っていますし、それらは必ずしも一致するものではありませんが、あくまで私なりの意見として読んでいただければ幸いです。

Full-time MBA2年間のTakeaways
前提条件として私のバックグランドを簡単に説明しますと、学士では経営を専攻、入社後10年で社費留学、会社でのキャリアは営業3年、経営企画5年、マーケティング2年という感じなので、ある程度ビジネススクールで学ぶことは留学前に知っている(いた)という状況と考えてください。

·         ビジネスを分析するための引き出しが増える
マーケティングを専攻して感じたのが、日本でマーケティングを大学で学び、実務で取り扱っているときよりも圧倒的に定量的(数的)にマーケティング効果を分析し、施策の絞込みをするための手法を学ぶことができたと思います。日本では調査会社などに任せっぱなしだったマーケット調査結果の分析なども、その分析手法の持つ意味をきちんと理解してより適切な分析ができるようになったと思います。とはいえ、ビジネススクールでは多くの手法を網羅的に学ぶため、ひとつひとつの分析手法への掘り下げは実務とは比べものにならないくらい浅いので、そこは自分なりに実践を通じて深めていく必要があります。それ故に「引き出し」と書かせていただきました。

·         外国人に対するリーダーシップの取り方
そして、アカデミックなこと以上に大きな収穫だったのはやはり、日常的に外国人と英語でコミュニケーション(グループワーク)をし、リーダーシップをとる訓練がたくさんできたことだと思います。詳しくは後述しますが、社会人経験が10年の自分に比較すると周りの同級生はどうしてもビジネス経験が少なめなため、グループワークでも自分が積極的にリーダーシップをとらないといつまでもゴールにたどり着かない(結果、家族と過ごす時間が削られる!)という局面が多々あります。一方で前回のブログの投稿でもコメントしたように、私を含め純ドメスティックな日本人学生は強烈(といっても過言ではない)な英語力のハンディキャップをもっているので、いかに他のチームメイトに自分の意見に共感してもらい、彼らの強みを生かして最終的なアウトプット(プレゼンやレポート)をいいものに仕上げるかということも決して生易しい作業ではありません。自分なりにも少しでも上手くグループワークを進めようと事前準備も含めて試行錯誤を重ねた結果、チームメートの国籍・人種に応じたパーソナリティも把握した上で、上手くリーダーシップを取るテクニックが2年間でだいぶ身についたように思います。このことは、特に社費MBAの場合、卒業後に海外拠点で現地社員をまとめるマネージャーとしてアサインされることもあるかと思うとても重要なスキルではないかと思います。(私の場合はまだ卒業後の職務は分かりませんが。。。)

·         国際的な人的ネットワーク
これに関しては今の時点で「人脈」といえるほど強固なものかは少し疑問ものこりますが、少なくとも卒業後に世界中に散らばった友人から現地の生の情報をゲットできるだけのネットワークは構築できたと思います。これからは、お互いが切磋琢磨してキャリアアップをしていくなかで、そのネットワークが貴重な「人脈」に成長を遂げるのを期待したいと思います。また、今後は実務で困ったことがあった時にKelleyの教授陣にちょっとしたアドバイスをもらうこともできるだろうと思います。

·         外国での暮らし方
タイトルに書くと若干当たり前すぎますが、海外旅行程度しか海外経験のない人間にとってはとても重要なことだと思います。海外MBAに来るまでは、海外赴任といわれたら果たして外国で暮らしていけるか精神的に不安な部分はぬぐえなかったと思いますが、2年間の海外生活でとりあえず、明日、海外で働けといわれても「何とかなる」という自信が身についたと思います。

·         バイリンガルな娘、日本語がしゃべれない息子
これは多分にプライベートなTakeawayかと思いますが、5歳になる愛娘がしっかり英語と日本語を理解できるようになったのはとても良かったと思います。卒業後、日本に帰ってもなんとかその力を維持してあげたいものです。(緒先輩の話を聞いているとなかなか難しいみたいですが。とりあえず娘の大好きなディズニー映画は英語縛りかなと妻と話しています。)一方で1歳の渡米時から日本語と英語をどっちつかずに浴び続けた3歳の息子はなかなかしっかりした言葉を話し始めないので若干心配ではありますが。。。

(注意点)海外のビジネススクールに来る前に知っておくべきこと
一方で渡米前にMBAに抱いていた希望と現実にギャップがある部分も少なからずあります。これからMBA留学(特に入社10年前後で社費派遣)を希望する方はぜひご一読いただいて、渡航の是非(!?)を再考していただけると幸いです。

·         日本でも学べること(すでに知っていること)は少なからずある
これは自分自身のバックグランド(経営学)を考慮するといたし方ない部分もあるのですが、MBAそのものが全く経営のバックグランドがない人も卒業後にはマネージャー候補に育て上げることを意図したプログラムであるため、すでに日本で学んで来たこと、実務で使っていた知識などを再度学習するといったロスが少なからずあったという印象です。とはいえ新たに学んだことも沢山ありますし、そもそも英語で学ぶことにより、英語圏の人とビジネスをする際には再学習した知識(英語での用語)が生きると思いますので、完全に無駄な作業というわけではないですが。

·         ビジネススクールの大きな要素は就職活動
当たり前のことですが、ビジネススクールにくる学生の大半(9割方)は私費学生です。故にビジネススクールは就職支援に非常に大きなリソースを割いていますし、他校のことはあまり分かりませんがKelleyでは実際に参加を必須とされる就職関連のアクティビティも少なからずあります。これらのアクテビティは私費の学生にとっては大変すばらしいリソースなのですが、一方で社費の学生にとっては就職活動は縁がない(むしろ数年間、転職を禁止されるケースが大半かと思います)です。また、アクテビティへの参加が免除されるケースもありますが、私費学生の日ごろの大きな関心後とは就職活動なので、彼らの話題の蚊帳の外にいることに居心地の悪さを覚えることが時としてあることも否定できません。

·         社費MBAはキャリアアップの機会ロスにも注意
私費の学生にとってはMBA留学は大きな支出(リスク)がある一方で卒業後に新たなポジションを得る大きなチャンス(リターン)かと思います。一方で社費の学生にとっては仕事が見つからないリスクはないものの、MBA留学をしたからと言って即座にキャリアアップが果たせるわけではないケースが大半ではないかと思います。さらには30歳前後の一番仕事に油が乗った時期にラインから外れて留学をすることは、同じ職場で働き続けていたら得られたかもしれないキャリアアップ(昇進)の機会を逃すことになるかも知れません。しかも、留学候補生に選ばれたタイミングから留学開始までの約1年半についても、テスト勉強・出願エッセイの作成などに忙殺されることになりますので、本来の業務に100%コミットすることはなかなか難しいと考えるとキャリア的には実質3年半の空白が生じる可能性もあります。もちろん、これはそれぞれの会社の社風、ビジネス内容、社内制度、個々人の準備状況によっても状況は異なると思いますが、社費留学を志望する方は社内で過去に留学をされた方などから、ご自身の会社での情報収集を積極的にされたほうがいいと思います。

·         社費MBAは年寄り。。。
私の場合(入社10年)は特になのですが、日本人(+韓国人)社費留学生は総じて他の同級生と比較して年齢が高めです。これは、ある程度職務経験を積んだ人材を留学候補生に選んでいる場合、どうしても避けられないことかも知れませんが、一方でアメリカ人学生には職務経験3年程度という学生がゴロゴロしていますので、いやが応にもジェネレーションギャップを感じることになります(笑)。もちろん、彼らを将来の部下(現地法人に赴任した場合など)に見立ててリーダーシップの取り方を学ぶにはとてもいい教材ともいえるのですが、EMBAなどを選択すればより年齢層の近い(すなわち職務経験が近い)人と刺激を与え合う機会があるようにも思えますので、その点は学校/プログラム選びをする際に考慮してもいいかもしれません。

以上、決していいことばかりではないということも書かせていただきましたが、それでも海外留学の2年間で得られたもの、経験したことはこの先もきっと同じ経験はできない、貴重で、濃密な2年間でした。今後、社費・私費の別を問わず、MBAでの海外留学をお考えの方はぜひ、身近に留学をされた方や、MBAフェアーなどに参加して何が得られるのか、何をあきらめなくてはいけないのかを少しでも多くの方から情報収集することをお勧めします。また、Kelleyに関する質問・キャンパスビジットなどを予定される場合には、Kelley日本人在校生ホームページを通じてコンタクトをしていただければと思います。在校生(私はもうすぐ卒業生ですが)一同、ご連絡をお待ちしております。