2015年2月12日木曜日

Guest speakers

皆様こんにちは。Class of 2016のS. M.です。

Kelleyといいますと、プログラムが良く教育の質が高い、といわれていますが、今日は授業以外の学びの機会を紹介します。課外活動について当ブログにはアカデミーGLOBASEクラブケースコンペティション他校への交換留学などの記事がありますので是非参照して欲しいのですが、当記事ではゲストスピーカーについて私が聴講する機会のあったものを紹介します。

Business Responsibility in Emerging Market

コカ・コーラの中東北アフリカ担当副社長がKelleyを訪問し、コカ・コーラのマーケティング、ブランディングおよび社会貢献について、事例を紹介しながら講演しました(Kelley Association of Women MBAsによる紹介記事)。印象に残っているのは、一企業のブランディングキャンペーンであっても、やり方次第で政治的・社会的に大きなインパクトを残せるという事例です。インドとパキスタンの両国は歴史的・政治的な緊張関係がありますが、コカ・コーラは特殊な自動販売機を用いて両国の人の気持ちを通じ合わせることに貢献し、それと同時にOpen Happinessというブランディング・メッセージを伝えることに成功しています。また、製造工程で水を消費する企業であるため、ボトラーを設立する際には、周辺地域の水環境の整備にも協力しているなど、profitabilityとcommunityを相互に強め合う考え方を学ぶ機会になりました。


Coca ColaのSmall World Machinesキャンペーン

Strategy follow-up sessions

コアの企業戦略の授業では、授業で取り上げたケースに登場した人物あるいは関連する人物を招いたfollow-upセッションが開催されました。特に面白かったのはゲーム機のセガのケースで取り上げたセガUSAの副社長のセッションです。ケースに登場した本人が、その当時の様子を振り返りながら、ケースの文章からだけでは分からない社内の雰囲気などを生き生きと語ってくれました。事実やデータだけでは決して見えてこない実際のビジネスシーンを知ることができるので、他のケースを読む時にも、それぞれの意思決定の背景で何が起きたのかが想像できるようになり、良い勉強になります。他にも、ワイナリーのケースでは中西部で成功しているオリバーワイナリーの経営者、ディズニーのケースではディズニーのマーケティング担当者を招いたセッション等が開催されました。

Latin American Conference

ラテンアメリカというとどのようなイメージを持ちますか。高成長のエマージングマーケットというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、そう単純でもない、といった話をfacultyや企業でラテンアメリカ地域を担当された方が講演しました。例えば、ラテンアメリカのGDPの平均成長率は年6%ほどであり、アジア新興諸国と比べるとそれほど高くありません。そしてコモディティの輸出に頼った経済であるため、コモディティ市場の影響が大きく安定した経済運営ができていません。さらに政策面で未成熟なところがあり、経済が不安定な傾向が強いこと、地理的には均一ではなく、旧ポルトガル入植地とスペイン入植地で文化や産業が異なることなど、普段の授業では米国企業を中心としたビジネスを学んでいるため違った視点を学ぶ機会になりました。

The Healthcare Industry from the Perspective of a Pharma.

研究開発型の製薬企業であるEli LillyのCPO(Chief Procurement Officer)が来訪し、製薬企業はどのようにビジネス環境を分析しているのか、長期的な企業戦略をどのように立案しているのか、について講演しました。製薬企業の役割は大きく分けると医薬の開発と供給になるわけですが、開発においては16年と非常に長期にわたって大量の人材と資金が必要であるが成功率が非常に低くリスクは高いため、供給においては規制当局・医師・保険会社・患者が複雑に絡み合い、製造の可否、対価の支払い、商品の選択を異なるステークホルダーがするため、ロングタームの戦略が重要になるとのこと。そのため、社内では戦略立案に先立ちマクロ環境分析を詳細に行っているとのことでした。製薬業界について知見を広めるとともに授業で学んできたフレームワークを実際に適用している事例を学ぶ機会になりました。


…いかがでしたでしょうか。授業や課題を通してビジネススキルやリーダーシップスキルを磨くだけではなく、学生という立場を活かしてビジネスに関わる人の話を聞き、自分ならどうする、と考えを深めるチャンスが豊富に用意されている、というMBAの良さが伝われば幸いです。

0 件のコメント:

コメントを投稿