2015年3月30日月曜日

GLOBASE Botswana 2015

Class of 2016のS. M.です。こんにちは。

3月7日より22日までSpring Breakだったのですが、この間ずっとGLOBASEでアフリカに滞在していました。3月6日にアカデミープロジェクトのプレゼンテーションが終わった翌日の7日の8時30分にはKelleyを出発し、都合30時間近くかけて南アフリカへ。前半の1週間は南アフリカに滞在し、陸路ボツワナに移動し、後半の一週間は客先でのコンサルティングプロジェクトでした。Bloomingtonに帰ってきたのは22日の夜10時、翌日からElectiveの授業が再開するという忙しないスケジュールでしたが、これまでのKelleyの中で最高に充実した体験でした。

ボツワナはアフリカ大陸南部の人口200万人の小国です。


GLOBASEは1年生のコア終了後の1月からのquarterに始まり、ボツワナやアフリカのビジネス環境、コンサルティングに用いるフレームワーク、クライアントインタビューの方法論を座学で学ぶのと並行して、文献調査やクライアントへのヒアリングにより問題を把握し解決していきます。1月下旬にはクライアントがKelleyを訪問し、2日間かけて対面でヒアリングを行い、その後はメール・Skypeでプロジェクトを進めました。そして、3月の春休みにクライアントを実際に訪問し提案を完成させました。

我々のクライアントは、B2Bビジネスを行う零細企業で、小麦粉や肥料などを納める布袋を製造販売する企業でした。プロジェクトの開始当初聞いていたところでは、新しい製造設備を導入したいので、十分なマーケットが存在するのか市場調査をしてほしい、といった内容だったのですが、ヒアリングを進めてみると物事はそれほど単純ではありませんでした。実際には原材料の値上がりの影響を受け現状では事業の収益性がなく、バランスシートは債務超過状態、安定して取引している顧客は1社のみという状況で、事業の存続自体が危ぶまれる状態でした。

そこで、提案としては固定費の削減により損益分岐点を下げると同時に、原材料の輸入を自前で行うことで変動費を大幅に削減し、既存の取引先だけでも利益が確保できる状態を目指すことにしました。クライアントを説得する上で困難だった点としては、輸入を行うには運転資本を大幅に増強する投資が必要であり、リスクを冒して投資するだけの価値があるのか、を理解させる点です。そこで、毎月の売上予測や資金需要を示し、比較的短期間で投資が回収可能であることを説明しました。また、クライアントは在庫管理をせず事業を行っていたため、在庫管理の概念を説明するとともにエクセルで簡素なツールを作成し、クライアントからもこれなら実行できそうだ、とのコメントをもらうことができました。

今回のプロジェクトは、Kelley MBAとクライアントに加え、ボツワナの中小企業庁(LEA, Local EnterpriseAuthority)も参画しており、LEAのOfficerからもヒアリングし、プロジェクトを進めました。最終のプレゼンテーションにも彼らが参加し、クライアントへの提案は大変有用であり、彼らの担当している他企業にも横展開したい、とのコメントをもらうことができました。

と、ここまで書くと非常にスムースにプロジェクトが運んだかのように見えるわけですが、実際にはかなり混沌としたものでした。まず、クライアントのメールへのレスポンスが非常に悪く、得られるデータも欠損が多く不正確など、情報がほとんど得られなかったこと。そして、ボツワナを訪問したプロジェクト開始日にはクライアントから、「今日は時間がないので…」と告げられたのは衝撃的でした。また、5人のチームでプロジェクトを担当しましたが、明確な責任分担ができないままにプロジェクトが進行してしまい、責任不在の状態で成果の品質が上手く管理できませんでした。

学びとしては、情報収集や分析作業だけでなく、クライアントのモチベーションを管理し、いかにプロジェクトに巻き込んでいくか、という部分がコンサルティングプロジェクトで成果を挙げる上では非常に重要であるということ、個々のメンバーの能力や投入する時間だけでなくチームマネジメントの質が成果の質に大きく影響するということ、というところです。座学からは得られないハンズオンプロジェクトだからこその学びになりました。

今は3か月にわたるプロジェクトが終了しほっとしているところですが、夜の11時に教授とミーティングし、ホテルの部屋で午前3時までチームでスライドを仕上げていたのは、良い思い出です。また、GLOBASEではプロジェクトだけをやっているだけでなく、南アフリカの都市部を見学したり、サファリを訪れたり、現地の食事を楽しむ機会もたっぷりとありましたので、大変充実した2週間でした。

皆さん、Kelleyに入ってGLOBASEを体験してみませんか?ご質問等はお気軽に在校生まで

南アフリカ ヨハネスブルグの中心街 サントンシティで集合写真。奥に見えるのがネルソン・マンデラ像です。
アフリカと言えばサファリ。野生の動物は迫力満点でした。
大自然を満喫!


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